20190316(土)
ワタリ、アトピーにつき、3ヶ月に1度大きい病院で診察(と言っても2時間待って5分で終わる診察)を受けて大量に薬をもらっているのね。
そのサイクルになって15年くらい経ってるのね。
そろそろ今月あたり、病院に行く頃だろうな〜なんて思ってスケジュール帳開いて驚いたさ。語尾がおかしい。やめる。
その月どころか、それ以降のどこにも診察に行く日が書いていなかった。
毎回、診察してるときに先生とつぎの日程を決めて、その場でスケジュール帳に書いているのに。
なぜか、ない。
そんなことあるのかな〜?おかしいな〜?やだなやだな〜怖いな〜。
なんて稲川淳二風に思ってみても、書いてないことは変わらない。
果たして予約の日はいつだったのか?
もしかしたら予約した日程は過ぎたのかもしれない。
そしたら再予約しないと。で、めっちゃ忙しい先生だから改めて予約するとなるとまた3ヶ月後とかになる。
確認の電話をすると、
「あなたのおかけになった病院は今・・誰もいません」
いーーー!!!きゃー!!!!
いや、お休みのアナウンスでした。
そうか今日、土曜日かと。
なんで病院が休むのか??といつも自分勝手に思ってしまう。
しかも大きい病院なのに・・。
と、考えても仕方ないので、切り替える。
もらう薬はいつも同じものだから、近くの皮膚科にいって、処方してもらおう。
と、思って近所の皮膚科を調べる。
そしたら漢方をメインにやっている皮膚科を発見。
しかも西洋も治療も否定せずに診てくれるとのことだったので、ものは試しに行ってみることに。
これがとっても良かった。
先生はとっても真摯にワタリの話を聞き、漢方の話も丁寧でわかりやすかった。
西洋のものは体を冷やすものしかない。
漢方はどちらもある。西洋のものばかり使い続けていくと「壊病(えびょう)」になるんだとか。
またステロイドは使ったところから血管が細くなる。
そうすると体は他のところに血管をつくる。そうすると血流の道が決まってきて、また血の巡りも悪くなって、赤黒くなっていく。
ワタリが毎年夏に発生してしまう、マラセチア毛包炎もステロイドによって引き起こされていると考えられる。
そうか、そういうことが副作用というのか。と納得する。
また尿酸値やLDLの話もした。
LDLはもう一つのHDLで割って数値を出す。HDLは有酸素運動などでコントロールできる。でもステロイドで血流が悪くなっているのもLDLの数値が高い理由ということを知る。なるほどと。ステロイド、かなり影響あるなぁと思った。
そらそうだ小さいころから何十年と塗っているんだから。これが何か1つの習い事だったらそうとうなレベルになっているやつだ。アトピープロだ。ステロイド伯爵だ。
先生は雑談もする。
「僕もね、体重だいぶん減ったんだよ。みてこの写真」
とテーブルの上に置かれている写真を指さした。
そこにはまるまると太った先生らしき人の面影があった。
時間を気にして話を切ろうとすることもなかった。
ワタリが気になることがもうないか?と確認したうえで
「ではそういうことで」と先生はわざわざ立ってワタリにお辞儀をした。それがキレイだった。
診察室から出て、待合室のソファに座った時。なんだかとっても不思議な感動に包まれた。
泣きそうになった。なんだかちゃんと話を聞いてもらえたような感覚ってこういうことなのかもしれない。と思った。
漢方も含めての料金も安かった。
帰って漢方を飲む。
少ししてなんだか体がじんじんした感覚があった。
それが漢方によるものなのかはっきりはしない。でもそう思うことのほうが大事だなとおもった。
またあの先生じゃなかったらそうは思わなかったのかもしれない。
薬だけでなく、お医者さんがちゃんと患者に向き合って触れるということ。
触診というのは実際に触れているかどうかじゃない。とワタリは思う。
触れなくても、相手の存在に触れているかどうか。
また触れていたとしても、そこに本当に触れているのと、そうでないのとでは大きく違う。
むしろ下手に触られるほうがストレスになる。
即興でも大事なことだなぁと。
相手と先が決まっていない世界に向かっていく。
不安定な世界で、相手の一瞬一瞬を感じて呼応しあっていく。
自分のことしか考えていなかったりすると、一緒に進むことができない。
良いやり取りがうまれない。
それは言葉だけの話じゃない。
実際に言葉を交わしていなくても、影響受けあっている。
自分を守っているのか、開いて相手とともにいるのか。
対立じゃなく、違和感なく相手とともにいること。
良いお医者さんとは、向きあっただけで治療が始まって、治っている場合だってあるという。
マッサージも、うまい人にやられたら、その人のところにまたいこうって思っただけで体が緩むという。
人のもつ力。
関係のちからで、人を健康にも病気もする。
お互いが関わりの中で治療しあったり、鼓舞しあったりする関わり。
即興でそれを体現すると、観る人も元気になったり幸せな気持ちになったりする。
観る人も治療する。
そんな関わりは、医療の世界でも大事なことっていうのは素人でもわかること。
でも、なかなかそういう先生と会うことは少ない。
だから、良いお医者さんとの出逢いは本当に幸運なことと思う。
スケジュール帳にかかれていなかったのは、必然だったなかもなぁ〜と。
もちろん今までの治療が駄目ってことでもなく。
こういう良い出会いがまた自分の体を見つめる新しい視点にもなって幅が広がって良いなとおもう。
ワタリのワークショップ「ワタリーショップ」は都内で定期開催。
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