20190419(金)_大学での授業1日目。
今までの最初の授業で何をやっていたっけ?とメモしているエバーノートを開くもなぜか一つ前の期のレポートがない。
仕方がないので、さらに前の期の初日をみる。
でもほとんど何も書いていないに等しい。
なので、まっさらに考えて臨んだ。
自己紹介して、即興の説明。
そして、「無理しない」「怪我をしない」の説明。
そして生徒に
不安の人は「グー」。不安半分楽しさ半分が「チョキ」。楽しいが「パー」。で一斉にあげてもらう。チョキがほとんど。少しグー。パーは誰もいなかった。チョキが多いのが意外。不安ということを言い切れないだけかもしれないが。
さて、毎年、ここからスタート。
机も椅子も取っ払っていることが、より生徒からしたら「なにが起こるのか?」と不安にさせる。
まして、苦手の「コミュニケーション」というのをやる。
そして何をするのかわかっていない。
その中で、安心できる空間や関係を作っていく。
ここでワークショップをした最初のころ、あまりにも生徒の顔が変わるので、教務の人が入れ代わり立ち代わりクラスに見学にきた。
なかには、生徒が笑顔になるまでの時間を計っていた先生もいた。10〜15分で柔らかくなるらしい。
今回も彼ら彼女たちと向き合う。
あっという間の90分。
いつもよりもそれぞれの感覚をシェアする時間を取った。
ただ、先生に言われたことをやるのではなく、自分で考えて発言する。
自分の好きを知っていく。違和感も知っていく。
それが大事であって、言われたことをちゃんとやるのはここでは全然必要ない。
ところが答えを出すことが習慣になっていたりするとなかなかそれができない。
楽しむとか、自分から発信するとか、そういう世界が遠い。
思考パターンも「ダメ出し」とか「隣の人がすごい」などになっていると、すぐに悪かった部分を見つけて自分の中で反省していく。
その習慣を変えていく。
たくさん話しした。話ししてもらった。
嬉しい楽しい気持ちいいを話し合う。またそれを聞き出す。
それで終わった。
話しして、浸透させることが大事。
個人的には楽しくできた。
授業が終わったあとに革ジャンを来た女の子がワタリのところにきた。
「楽しかったんですけど、この後家に帰って壮大のダメだしをするんだと思うんです。自分の癖です。これって変えられるんですか?」と聞いてきた。
「その癖は自分にとって良くないんやね?」
「そうです」
「具体的にどういう感じで?ダメだしの時間を与えてしまうの?」
「夜寝る時にぐわ~って考えてしまうんです」
「じゃあ、今日楽しかったことを書き出して、お守りみたいにして、ダメな考えがやってきたら、その書いたやつを見るっていうのは?」
「ああ··自分の行動を変えるってことですね」
「うん」
「はいっ。やってみます。話せてよかったです」
そういうやり取りがあった。
最初の授業からこうやって関わってくることは稀だった。
ワタリにとっても嬉しい瞬間だった。
ご飯を食べて、昼から2コマ目。
基本的には同じ内容をやらないといけない。
個人的にはこれが難しい。
人が変われば全然違うし、それによってワークの内容も変えていくのが当たり前になっているからだ。
あまりにも違う場合は内容を変えることもある。
今回は変えたというよりももっと、なんのためにこの授業があって、最終的にどうするか?の話が具体的になった。
また留学生が多かったので、「僕の日本語は早い?」って聞いた。
したら1人、韓国籍の女の子が頷いてくれた。
だからできるだけゆっくり話しした。
1人、途中から来て、窓のほうを向いてフリーズしている子がいた。
サポートしてくれる先生が話しかけた。
すると、椅子に座って、イヤホンを出して耳を塞いで、とにかく俯いてスマホをいじっていた。
ワタリ的にはそれもメッセージ。そして出ていかなかった。
単位を取りたいのかな?って思ったけど、少したって、またサポートの先生が話しかけると、アンケートシートを取って、そのまま教室を出ていってしまった。
それも彼女の自由なんだろうと思う。
しかし話しかけるべきだったのか?どうか。
とにかくいることだけで、大変しんどい子もいる。
そういう子に話しかけるタイミングも大事。
ただ、話しかけた先生「来週はワタリさんの授業じゃなくてもっとハードな感じだから、ここで話しかけとかないとって思ったんです」という事情もわかる。
毎年1人や2人はいるこういう子にたいして、どうできたかなぁ?と毎年考える。
こういう教育現場に関わっていくことが、ワタリにとっていろんなことを考えるきっかけになった。
また即興で遊戯するワタリにとって大きな経験になっている。
ワタリのワークショップ「ワタリーショップ」は都内で定期開催。
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