濃霧の御岳山でカモシカに遭遇! マツリ登山部の珍道中 ~ほぼお喋り、時々登山、そして神の使い?

マツリメンバーと登山。

マツリには「登山部」という名のLINEグループがあり、そこでスケジュールを立てて登山を敢行しております。
この登山部のど真ん中にいるのが我らがキャップこと関口まゆみ。

彼女は年間通してかなり山に登っていて、縦走や本格的な登山をするベテラン様なのでございます。
そんなキャップがいるおかげで我々はとても安心して登山を体験できています。

去年からはじまったこの活動、実は久しぶりの開催。
前回の登山に参加できなかったワタリなんて、本当に1年ぶりくらいになる。

そして今回はばんちゃんこと伊藤えりこが初参戦!
「行きたい気持ちはあるんやけど・・ちょっとなぁ・・不安が大きいなぁ・・」
と、なかなかに重かったばんちゃんの腰が上がったことでメンバーのテンションも爆上がり。
改めて今回のメンバーを紹介しましょう!

我らが大黒柱キャップ!
お喋りモンスター永田マミ!
坂道になると「もう・・無理・・」とババア化が加速する五味ウララ!
そして体温があがると蕁麻疹との戦いがはじまってしまう渡猛!
関西が生んだセクシー&オモシロ姉さん、伊藤えりこ!

はい、どう考えても、山登りに最適なチームとは言い難い!(※しかし、間違いなく楽しい)

またキャップ以外のメンバーは普段から登山に精通しているわけでなく、完全なる素人。
そして堂々たる中年層。(唯一ずっと参加していた若手の大平峻世、登山名・井出守26歳は今回は欠席)
なのでキャップはものすっごく優しいコースを考えてくれます。
今回も心と身体に優しいハイキング的なコースを考えてくれました。

アタックしたのは奥多摩にある「御岳山」。
御嶽駅からバスとロープウェイを乗り継いでいきました。

ロープウェイに乗り、山を上がっていくと、どんどん霧が立ち込めてきました。
到着すると完全なる霧の世界。
視界は3メートルほどしかない状況で雲を歩いてるよう。
しかし、そんな神秘的な光景に、メンバーのテンションは余計に上がります。
さぁこれからいくぞ!ってなって
その場で写真撮影&お喋りが20分!

あれ・・まだ3歩しか進んでないよ!

とワタリが突っ込むと「は〜い・・チッ、なんだよ優等生が」「これだから男子は」
という声が聞こえてくるようです。
でも、日が暮れるんじゃない?と不安な顔になったワタリに
「大丈夫。かなりゆとり持ってスケジュール組んでるから!」とさすがのキャップ。

予定としては頂上にある神社でお参りし、少し下った広場で昼食、その後さらに歩いて景色の良いスポットを2箇所ほど巡ってから下山…という流れ。

キャップがいるから安心して進もう。この瞬間を楽しまないとね!
気を取り直して進んでいきます。
歩き始めてすぐに看板が目に入りました。

「この道、カモシカが出てくるかもしれません」
「え〜!」「すごい!」「お腹すいた」「鹿とちがって、カモシカは突進してくるんだって」「ばんちゃんがさらわれたりして〜」「え〜こわい〜」

また歩いていくと看板が。

「モモンガの巣があります」
「わ〜!」「みたい!」「お腹すいた」「ばんちゃんずっとお腹すいてる!」
ひとつひとつの看板に反応し大笑い、階段ではみんなでハァハァ言いながら、進みます。

そんなこんなで霧の中を進むことしばし、ようやく頂上に到着。
そこでお参りをして、すこし下ったところにテーブルがたくさん設置されている広場にでました。

平日だった上にこの濃霧だったからか広場には先客の夫婦が一組いるだけで、あとは誰もいない。貸し切り状態!

その広場をさらに奥に進むと、ヘリコプターの着陸場(ヘリポート)がありました。

霧の中のヘリポートはなんだか幻想的で、メンバーのテンションはさらに爆上がり。

そのヘリポートを少し過ぎた、見晴らしの良い(はずの)場所で、お待ちかねのランチタイムにすることにしました。
みんなで持ち寄ったお弁当やパン、お菓子などを広げ、ワイワイと食べ始めます。
周りには誰もいないし、気温も涼しくてちょうどいい。楽しさはもうMAX状態!

しかも突然キャップが

「みんなに渡したいものがあるんだ!」

とさっき頂上でお参りした時に売っていた登山守りを人数分買っていて、それをプレゼントするセレモニーが始まったのです。

これがキャップ。キャップ・オブ・ザ・キャップ。

もう無限の楽しさと開放的な雰囲気の中、ご飯を食べました。

そんな楽しいご飯が少し落ち着いてきたとき、誰からともなく始まったのが…ちょっと大人な話題(苦笑)。
最初は小さな火種だったその話題も、テンションMAXのメンバーたちの手にかかれば、あっという間に燃え広がります。

「今あるものを大事にする」「いまあることから広げていく」…そんなインプロの基本精神が、こんなところでも遺憾無く発揮されてしまう。恐るべしマツリメンバー。
メンバーの声のボリュームも、山の静寂を破る勢いでMAXになりかけた、その刹那!
ワタリの視界の端に、霧の向こうから近づいてくる人影が…!
そのころにはもう大人の話題というよりも子どもの戯れのように大声で大胆な発言をしてる状況に。(※なにがどうなってそうなった!?)

「(やばい、これはまずい!)ちょっと待って!ちょっと待って!ちょっと静かにして!!!」

今回の登山で男性はワタリ一人。もともとこもりがちなワタリの声は賑やかなメンバーの中では今ひとつ届きにくく、「あれ?ワタリ喋ってるんだけど届いてないな」なんて瞬間もなきにしもあらず。
それはそれで受け入れているのですが、今回ばかりは違います。
この声は絶対に届けなければいかんのや!
そんな圧をいれたワタリの声に、メンバーの会話がピタッと止まります。
シーンと静まり返った中、霧の中から現れたのは、爽やかな若い男女の二人組でした。

「こんにちは〜」

「とにかくご飯がおいしい!」って言ってましたけど!くらいの顔を全力でするマツリメンバー。(※でも絶対に聞かれていた)

お腹もいっぱいになり、ふと時計を見ると、いつの間にかかなりの時間が経過していました。

「このペースだと、行けるとしてもあと一箇所くらいかなぁ」というキャップの判断で、次の目的地へ向けて歩き出しました。

霧は依然として濃く、先ほどはしゃいだヘリポートも真っ白な世界。

突然、うららが「霧ヶ峰〜♪」となかなかの音量で歌い出しました。
さぁ、またボールが蹴られた。キックオフだ。
霧だらけのヘリポートでメンバーが次々と歌い上げる「霧ヶ峰〜♪」。
その音量は天井知らず。

本当に・・本当にキャッキャッしてる。
すごいなぁ。さっきの下ネタじゃないからまだいいけど、霧の中でこんな音量で歌ってる人がでてきたらびっくりするだろうなぁ。あ、ほらまたワタリの視界になにか動く影が。
ねぇまた人がいるよってカモシカだー!!!!!!!!

霧の中、ワタリたちがいるところからほんの数メートル先に

カモシカがおりました。

それを知らずに皆は「霧ヶ峰〜!!き!り!が!みね〜!」となってる。
これに反応してカモシカが突進してきたら・・・・・最後のセリフが霧ヶ峰になってしまう!

「待って!みんな止まって!静かに!!!」

またしてもワタリの声は、確実に全員に届きました。
みんな、ピタッと足を止めます。
ワタリの視線の先。

大きなニホンカモシカが悠々と草を食んでいます。 

カモシカさん、ワタリたちが止まったことに気づいたのか、ゆっくりとこちらに顔を向けました。

なんて、、神々しい。

立派な角は野生の証拠。(…まずい、ばんちゃんが危ない! いや、距離的には全員危ないんだけど!)

しかし、そんな緊張感とは裏腹に、あまりの神々しさに、ただただ見惚れてしまいました。

ものすごい存在感。

カモシカはこちらのことを認識はしてるけど、相手にしてない感じだったので、みんなでおそるおそるスマホを取り出し撮影をさせてもらいました。

夢中で草を食べてるカモシカ。

ただ、やはり危ないのでゆっくりと歩いて去ろうとすると、ばんちゃんがなぜかゆっくり近づいていく。

ばんちゃん。ばんちゃん!小声ながらも圧をいれる。

我に返ったように戻ってきたばんちゃん。(※あのときばんちゃんに何が起きてたんだろう)

このあとの皆はもうカモシカの虜。

「いやー、すごいものを見せてもらったね!」「本当に有り難いねぇ」

と、みんなで興奮冷めやらぬ様子で言い合いつつも、「このままだと本当に日が暮れちゃうから、もう下山しないと間に合わないね」というキャップの鶴の一声で、私たちはそのまま下山することになりました。

山は、彼らのもの。人間は少しだけお邪魔させてもらっている場所だ。だからこそ会えことが嬉しかった。
そんなことを感じました。

本当に有り難い経験でした、とさ。

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