「助けてくださーい!」と叫んだ君と、叫べなかったワタリと、新緑の午後

いつもの自宅でのデスクワーク。
窓の外から見える桜の木はもりもりの新緑。
風になびく音が心地良い。

ザワザワザワザワ助けてくださ〜い

え?
突如入ってきたSOSの声。
子どもの男の子の声だ。
「困ったなぁ〜助けてくださ〜い」
声の感じからはものすごく近い。
「助けてくださ〜い。誰か〜?」
何度も立て続けに叫ぶので、さすがに手を止めて窓の外を確認する。

ワタリの住んでるところは2階。
なので下を見ると
マンションの前に設置された自動販売機に男の子がいた。
「困ったなぁ〜」
まわりに誰もいないかな?いなかったら外に出て聞いてみよう。
と、思ったときに自転車に乗ったおじさんが男の子に近づいてきた。

おじさん「どうしたの〜?」
子ども「あ!届かないんです」
おじさん「あ、あ〜そっか、押してあげるよ。何飲みたいの?」
子ども「この、これ!」
おじさん「はいはい(ボタンを押す)」
ガシャンと飲み物が落ちてくる音。
子ども「わ〜ありがとうございます!」
おじさん「は〜い」

おいおいとてつもなく可愛いぞ。

なんて素直な子なんだ。心の内がダダ漏れてる。何度も何度も叫び続けて、そして目的を達成している。それでいて感謝を言葉にもできる。

ワタリが子ども時は絶対にできなかったやつだ。
もし少年ワタリが同じシチュエーションになったら。。

お金を入れたあとに、背が低くてボタンを押せないと気づいたら、まず助けは呼べない。なんなら困ってることを悟られないように、誰かが来ても
「あ、いま散歩中で、自動販売機に興味があるだけです」という体を貫き通す。
なんなら、他の人が自動販売機で飲み物を買おうとするなら少し距離を取り、その人が、「あれ?お金はいってるぞ、、?」ってなってこっちをみても「全然知りませんから」という態度になるし、それでジュースを買われたら、そのまま帰って、1人でものすごく悲しい気持ちを抱えてたよ。間違いなく。

だから、この子のように素直に「助けてくださ〜い」って言えるってもう本当にスゴイことなんや。

すくすく育ってくれよ。
そして、そんなワタリだってすくすく育ったよ。

先日は母の日でした。
母よ、産んでくれてありがとう。

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