深いところまで自分と繋がるからできる関係性とドラマ。本番と稽古の必要性。

こんにちは。即興遊戯者・ワタリです。(@watari_bouya)

ワタリが都内で定期開催している即興(インプロ)ワークショップ「ワタリーショップ」で感じたことを綴るワタリーショップ・ダイアリーズ。第9弾となります。

投稿が見つかりません。

今回は「自分と深く繋がること」について。

目次

他者は自分を映す鏡。

即興で芝居をするとき、自分の在り方がそのまま露わになります。

自分自身とどこまで繋がっているのか?が見えてきます。

自分の深いところにある本質と繋がっているのか?

自分の浅いところでしか繋がれず、「自分はこうだ!」という現実を無視した妄想的自己認識で生きているのか?

自分の中に「浅いと深い」があり、また人間関係にも「浅いと深い」があります。

他者は自分を映す鏡。

自分との繋がりが浅いと、他者と浅い関係しか構築できないかもしれません。

それはドラマになりづらい状態となります。

希薄な関係で進んでいく「タイタニック」。
船の先頭に立って両手を広げ風を感じるローズ。その後ろに控えめに立ち、腰に手を回すのを躊躇しまくるジャック。恋が始まりません。

表面的な付き合いしかしない「隣のトトロ」。
傘もあげないし、お礼のドングリもくれないし、ネコバスも呼んでくれない。

見てみたいけど(笑)

ドラマになりません。

また自分と深く繋がっている俳優さんだから、深い関係だったり辛いシチュエーションを表現できるのだと思います。

浅いところでしか繋がっていない人は「深いフリをする」。それがクサイ芝居。
大袈裟というのは、自分とズレているから起きているのだと思います。

だから自分の深い部分と繋がる必要があります。

ワークショップで、時間をかけて、自分と向かい合い掘り下げていきます。今自分がどこにいて、何を感じているのか。

奥底にいる自分と出逢い、繋がる作業。

それはダイビングみたいなもの。

海の上。足もつかず底が見えない。どんな生物がいるのか分からない。何が起こるのかも分からない。

それに恐怖していると潜ることはできません。海中に浮かんでいることで精一杯。

まず呼吸を整える。「大丈夫だよ」というインストラクターがいる。「大丈夫だ」と自分に言う。

心静かに、潜る。

別世界が現れる。

海の表面が荒々しい波であっても、海底の世界は静か。

呼吸と未知なる景色。

底をしっかりと見てあげる。感じてあげる。自分で見ない限り、その美しさを自分で知ることはできない。

そこは見たことのない生物や海流の流れ、もしかしたら発見されていない金銀財宝を見つけられる可能性に溢れています。

呼吸すること。自分で自分を安心させてあげること。

安心感ある中で、そして自分の意思で、潜る。

そして潜ることの楽しさを知る。楽しいと知れば何度も何度も潜りたくなる。

同じ海は1つもない。今日の海を楽しむ。もちろん危険もある。その時にパニックにならないよう呼吸する。一瞬一瞬を意識し、対応する。それもまた楽しい。

浅いところで居続けるほうが不安で苦しく危険

海の表面でアップアップしているときのほうが呼吸が浅く、ちょっとした波も口の中に入ってくるし、すぐにパニックになりやすい。

いくらインストラクターが「めっちゃくちゃ!キレイだよ!」と言っても、海の表面であたふたしていたら、その声すら届かない。

相手は自分を映す鏡。

恐怖に支配されていたら、支配されている人たちが集まる。

自分で底を見ることができない人達が、不安だから必死に他者にしがみついて潜るダイビングは、それこそ恐怖。

また潜っても深くはいけない。浅いところで「潜った!潜ったね!」と言い合い、誤魔化し合うのかもしれない。
また、「君のせいで潜れなかった!」といがみ合うのかもしれない。

即興芝居でいうところの、不安からすぐに問題起こしてしまう状態。

未知なる世界に行こうとすると不安になりパニックになり問題を起こして自分で処理できそうな世界に留まろうとします。

会社のシーンで、愛妻弁当食べてすぐにお腹壊すみたいなシーンとなります(苦笑)

愛してる妻のお弁当を美味しく食べているハッピーなところからスタートし、問題なく進んでいくことは未知なる展開になる可能性を広げることになる。観てる人もいつかくる問題に向けての期待が高まる。それに対応できるかどうか分からず、すぐに問題起こしてしまう。

それが浅い世界の話。海の表面で起きるやりとり。慌ててて呼吸が浅くて、ただただドタバタしてしまう。

深いところで繋がったほうが、呼吸も深く静か。だから余裕ができます。

潜ることに対しての恐怖はなくなり余裕ができるから、一緒に潜る人のことに意識を向けられる。助けることができる。

そして、海の底にいれば、自分の狭い世界で問題を起こさなくても、はるかに大きな問題が自然とやってきたりします。

身を委ねて一瞬一瞬いれば壮大なストーリーが現れてきます。

命をシェアする関係

「何かあったら助けてね!」でなく「何かあったら助けるからね」という関係。

「何かあったら助け合うのが普通」となっているチーム。

一緒に潜っていく。危ない時は、自分の酸素を相手に分け与えることができる。信頼感が生まれる。

仲間となる。

仲間と色んなところにいって、色んな海を潜る。危険もあるけど、美しさも知る。

「この世はなんと美しく素晴らしいのか」ということを目一杯感じる。仲間と共有する。

その輪が広がる。

深く繋がったところで楽しみ合える仲間と出逢う。

その仲間とまだ見ぬ景気を見るべく体感すべく共有すべく。世界に出る。

それが本番。

とてもワクワクする旅。

稽古の意味

1の本番は1000の稽古よりも色んなことを教えてくれる。

言われていることや、自分でこうだ!と思っていることが本当の真実なのか確認できる。

だから本番はどんどんやったほうが良い。

ただ稽古せずに本番だけやると弊害も出てくる。

自分の潜ったことのある海しか潜らない。

いつもの海をいつものコースで回っている。時々ちょっとだけルートを変えるくらい。

最悪なのはそれに気づいていないということだ。

だから稽古で自分がいまどこにいて何をしようとしているのかを、正しく見る必要がある。

自分を整え、より深く呼吸をし、「こうしたい」ビジョンを描き、仲間とシェアし、船を掃除して、行ったことのない海を目指す。

それをやりあえる仲間、もしくは指導者、コーチ、ナビゲーターが必要。

その稽古は、大事。

いい旅を

最近、ワークショップを受けている子たちが、自分たちでライブを企画してやり始めている。

どんな仲間と、どんな海を見るのか?どこまで底が見えないところにいくのか?どんな体験をするのか?

その体験をもって、また10000の稽古をする。体に落とし込む。

「この世界は素晴らしい」

と感じられる心や仲間や輪が育まれ広がりますように。

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その中で、参加者が自身を見つめ、課題や枠や性質や才能に気づき、それらを自分で受け取り愛し、涵養(水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること)し、より素敵な未来へ向かうお手伝いをしていきます。

詳しくは以下をご覧ください。

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