落ち込むほどに学んでいく。

色んな人がワークにくる。

色んな人間が集まり、関わる。

その中で、時に困惑し、下手すると傷つき、嫌な気持ちになることがある。

それを一緒に経験した人たちが、そういう感情になることも了承の上で関わっていると、ネガティブな感情もシェアできたりして、結果気持ち良い関係になったり、自分のことをより深く理解できたりする気づきの種を見つけることができる。

しかしそれは、お互いが心を許し合ったりした瞬間があった上で、信頼や安心の関係が少なくともできた上での話しだ。

相手と良い時間を作ろうとしているのに、全く作れていないことに気づくこと。そしてその気づきをどうするかは究極的には自分次第である。それが答えで、そうしないといけないわけではない。ただ、即興はできない。

相手と良いやりとりをするには?

自我を超えて相手と交わるには?

そこを経験するために互いに向かい合う。

そもそもまじわる気がないのであれば稽古にならない。そしたら出ていってもらうことも大事なんじゃないかと考える。

前にとんでもない人がワークにきた。

自主映画に出ている俳優というその人は、愛想のかけらもなく、やるワークに対しても「つまらない」と言い、自分が興味のないワーク(そしておそらく自分が理解できなかったり、苦手なもの)に対してはやらないと言う。

そういう人間がいるだけで場の空気はどんどん悪くなる。

ただ、その人が悪かというとそうではない。

そういう考えがある。ということだ。

で、ここで大事なのは、ワークの趣旨、「即興で相手と関わり相手と共にいて楽しく嬉しく失敗も笑い飛ばせる関係をつくること。そこでの自分の気づきを宝物にする」ということを伝えるということ。

じゃないと「なんでも良いだろっ!自由なんだから!」ってことになる。

時々、自分のこだわりを優先させ続ける人がいる。

そんなことをしたくないのに、無意識に優先させてしまうことは問題ない。そのためのワークであるし、その部分に気づいて、じゃあどうやったらその習慣を外せるのか?をパートナーととことん考え試すようにしていくこと、その関係をどうつくっていくか?にフォーカスがあてていく。

でも自分を優先し続ける人は、いくら必死に考え試したり話したり確認したりしても、「それはそっちな課題だ、気のせいだ」とはねのける。聞く耳をもたない。

自分の中に答えをもっていて、それを優先させていたり、それを証明するためにいる人とは即興できない。

もちろんそういう人を上手く面白く見せることはできるだろう。またそういうトレーニングとして臨むこともできるだろう。でもそんなもんだ。

そんなトレーニングしなくても本番が教えてくれることだ。

一緒に笑い合う関係は作れない。

またそういう関係の中にいると緊張が走ってしまって、時に怪我をすることにもなる。

その時、ワタリはいち早く気づいて何かできたんじゃないかと考える。ときどき落ち込む。つまり何も分かっちゃいねえなと。

関わりは技術でない。

相手と共に笑い合うには、相手と共に笑い合える人になっていないとできない。

相手を受け入れましょう。といって、受け入れようとしている段階で違う。

もう受け入れている。そういう存在になっている。

相手を受けとめることはできる。

でも即興は受け入れていく。それができてないとここに一緒にいることはできない。そもそもyesしていない。

自分の主義主張や正義はどうでもいい。そもそも目の前の相手を受け入れているのか?つまり愛せているのか?愛としていれいいるのか?

一緒にいるということはそういうことなんじゃないかなと思う。

相手と共にいる。そこから始まる。そこから作る。

相手とともにいて遊び合う。

どうやったらそれができるのか?その関係を作れるのか?

それを切磋琢磨し合える関係になって稽古ができるようになる。

それがワタリーショップBasicの目的。

その気がない人、または自分がそれができていると過信し、相手をジャッジしていては稽古にならない。

自分、自分、自分。ではなく、目の前の相手を赤ちゃんのような目で見れるのか?

判断でも理解でもない。

愛であり好奇心である。

それをどう伝えるのかがとっても難しい。方法ではないのはわかっている。その時の自分で全力で関わるしかないんだろう。それは時にワタリにとっては勇気のいることだ。

そんなことを感じ、考えられることが有り難い。

また、そういう人によって自分が何を大事にしているのかを改めて考える機会になる。

つまりそういう人たちからワタリは教わっている。


ワタリのワークショップ「ワタリーショップ」は都内で定期開催。
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