高校生即興演劇インプロライブ「ワタシ」と「アナタ」から始まる物語が終演した。
このイベントは、THEATRE MAdo(丸亀市民会館)開館準備室さんからのご依頼で実現した。
インプロを体験したことのない高校生たちと、1日ワークショップして、次の日に発表会ライブをする。
心配だったのは時間の短さだった。
今回は丸亀高校の演劇部の子たちがエントリーしてくれていた。
演劇部であるから、演じることに対しては問題ないはず。
でもインプロで大事にしていること(あくまでワタリのってことだけど)、それが伝わるかどうか?
「無茶振りによる面白さ」や「ゲームのルールが面白いものの羅列」ではなく、「未知なる冒険を仲間と協力しあいながら、失敗するかもしれないギリギリのところで遊ぶ」という分かるような分からないような世界をどこまで体験&体現できるのか?
分からないなりに、進めていって、時間をかけて「あ、そういうことか~!」と知っていくようなリッチな時間は、ない。
それがやる前の心配ごとだった。
その心配ごとがスッと、まるでアスファルトに溶けてく雪のごとく消えていったのは、彼女たちと逢ってそんなに時間が経っていないお昼ごろだった。
午前中は当然ながらドキドキしている。自己紹介をしてるときの彼女たちの表情は当然ながら硬い。
今日からどんな流れでやっていくのか?という説明と、「頑張らない」「無理しない」「ベストを尽くさない」という三箇条を出して、実際にアップが始まっていく。
アップしてものの10分もしないうちにどんどん不安が消えて笑顔になっていくのがわかった。
とにかく楽しむ心がすごかった。
その楽しむ心の火は、2日間ずっと消えなかった。
「ものすごく楽しい!」と言い、やりきってくれた。
それはもう教えられることではない。
そんな彼女たちだからこそ、ただ楽しいだけではなく、自分が苦手なことや、ヒリヒリするような瞬間に出逢うようなワークも紹介できた。
与えられたものをこなすのではなく、自分からまったく答えが分からない中で、最初の一歩を踏み出す。
そんなことも体験してもらった。
彼女たち自身のポテンシャルももちろんあるけど、彼女たちが勇気を持ってチャレンジできるようにしてくれたのは、
ワタリとアシスタントで参加してくれた永田マミだけでなく、主催のシアターマドの皆さんのチカラも大きい。
ときに一緒にワークに参加して、率先して失敗すらも楽しむという姿勢を観せてくれたりもした。
マドの皆さんと、チームとして臨めた感があった。
また彼女たちが参加を決めた理由として「シアターマドさんからの打診だったので、それが嬉しくて」という声が多かった。
それってすごい関係だと思う。
そしてそのシアターマドさんの提案に耳を傾けてくれた顧問の先生方がいて、実現していると考えると、本当に当たり前のことは1つもない。
想いのある大人たちがバトンをしっかりと渡し合えたからこそ、実現している。
体調を崩してしまって参加できなかった子もいた。
受験とかぶってしまって参加できない子もいた。
どんどん人数が少なくなっていくことに不安もあったと思う。
でも、4人の参加者はやりきってくれた。
副顧問の先生が「いつも以上にリラックスして楽しんで、そしてチャレンジてしる姿がみれて嬉しかった」と教えてくれたのも嬉しかった。
ワタリとしても
1日6時間のワークの中に「ライブのためのワーク」もいれて進めること。
明日のライブ設営。
リハーサルの段取り。
ライブ直前にやるワークづくり。
ライブの企画・構成を考える。
MCとディレクションをする。
などなど、自分のやれるものを総動員させて臨めたのもかなり刺激的で楽しかった。
ロクディムやマツリライブなどの経験がやはり大きい。
本番。
彼女たちは緊張しつつも、自分を目一杯表現し、また、全く感性の違う仲間のことを受け入れ、次どうなるか分からない世界に飛び込んでいった。
観てる方たちも、我が子や孫をみるような感覚で応援していたのが印象的だった。
お客さんの感想で「彼女たちの姿が希望だ」というものがあった。
人との交流の中で希望を見いだせるって、本当に尊いよなぁって思う。
シアターマドさん。声をかけてくれた廣瀬さん。
こんな企画に参加させてもらえて本当に光栄でした。
またアシスタントの永田マミちゃんの存在もたいへん大きいものでした。
爆速で彼女たちと仲良くなっていくのって本当にすごい。
良いインプロバイザーの背中を見せることも彼女たちにとって絶対に大きい体験になるから。
ライブが終わって、お客さんがいなくなった会場で、最後の締め。
ひとりひとりが感想をいってくれる。
「とにかく楽しかった!!」「自分にこんなチカラがあるって知れて嬉しかった!!」
大きな経験をしたみたいで本当に良かった。
そのあと、サポートしてくれたスタッフの皆さん1人1人も感想を言ってくれて、
それが本当に素敵な言葉で、
で、「じゃあ最後に…ワタリさんお願いします!」と振られはワタリは、「とにかく良いこと言いたい」というエゴの化身となっており、案の定たいしたことは言えなかった。
みんなと別れて、電車で5時間かけて東京に戻り、お風呂にはいってベッドに横になって、夜中に急に目が覚めたときに「言いたいこと」が降りてきた。急いでメモした。
それをここに書いておきます。彼女たちに届くといいなと想いつつ。
あなたたちはいま、「学生・生徒」です。
学生は先生が用意した問いに答えることが多いです。
それをちゃんと答えられることは、とても大事なこと。
でも人生は学生じゃない時間のほうが長いです。
そして、問いを出してくる人はいなくなります。
そのときに自分で問いを持つことができたら、人生はけっこうリッチになっていきます。
生きるとは?
この表現で生きていくとは?
なんでこんなに楽しいって感じたんだろう?
もっとこの時間を長くするには?
こんな人間関係を多くの人と築きたい!どうすれば?
些細なことでもいいんです。
なんでだろう?と興味をもつこと。
それはものすごく豊かだと思います。
問いが、あなたを前に進ませます。
それが探究するってことだし、その問いをもったところから自分の旅が始まります。
いろんな答えをすぐにA.Iが出してくれる時代になりました。
でも、A.Iでも答えられないのは、きっとあなたの人生について、です。
あなたのあなただけの人生を旅してください。
一緒に歩いてくれる人との時間は長い時も短い時もあります。
出会いと別れ。嬉しさや寂しさ、孤独や多幸感。どれもプレゼントです。
そのプレゼントを味わい楽しめる豊かさをもつことはものすごい大切だと思うし、
俳優はそれを楽しめる人なんだと思っています。
今日の体験があなたの人生の大切な問いに出会うきっかけになったら最高です。
なってなくてももうすでに最高でした。
「舞台は何にでもなれる」ライブ時に出たペーパーズの言葉。
即興劇は人生。
だから、人生というステージでなりたい!と思ったものになれるからね。
勇気と問いをもって、進んでいってください。
応援しています。そして、応援してください。
長いよっていうツッコミは今度逢ったときにお願いね。
また、今回の経験を経て、前からやりたいと思っている高校生たちによるインプロライブ、シアタースポーツができたら良いなぁとより思うようになりました。演劇部だけじゃなくて良い、いろんな人達が参加できるし、他校とも交流ができる。
このフォーマット自体はとてもクラシカルなものだけど、いまの時代に必要な要素がてんこ盛りだと思う。
いつかやりたらな〜と思ってることをここに書いておこう。





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