この記事は内容について少し書いています。
ネタバレ要素があるもの絶対いや!という方はスルーを!!
1986年、インドのスラム街で暮らす少年サルーは、兄と仕事を探しにでかける。夜になって眠くて仕方ないサルーを駅に置いたまま兄は仕事を探しにいってしまう。その間にサルーは停車中の電車で眠り込んでしまい、気づいた時には、家から1600キロ離れた大都市カルカッタに。
カルカッタで危ない目にあいつつも、家族を探し続けるサルー。しかし見つからず、養子としてオーストラリアで新しい家族に育てられることに。
25年後、それでも自分のルーツ、そしてインドの家族を忘れることができなかったサルーはGoogle Earthを使うことで地球上のどこへでも行くことができる、と友だちから教えられます。
かすかな記憶とGoogle Earthを頼りに、サルーが失った故郷を探す旅を始める。
実話をもとに作られた映画。
主役が男の子なんだけど、まずこの子の可愛さがとんでもない。
とくに目。まぁとんでもなく澄んだ瞳。
あの駅で置いていかれたあとからの不安の目や、優しさや、疑いや、細かい感情がもう・・とんでもない。
また、映画自体も不安な感情が伝わる撮り方。
誰も助けてくれない。言葉も通じない。無機質な風景。冷たい人。利用しようとする人。とてつもない不安感だった。
孤児たちが大人に捕まるシーンはゾンビ映画並の恐怖だった。
また里親役としてニコール・キッドマンが出ている。
自身は子供を生むことができるけど、孤児を引き取っていくという選択をしたという話しがとっても響いた。
「自分の生き方を世界の役に立つために捧げる。そんな生き方を選ぶことができる」という視点を感じることができた。
今、自分はどんな世界に住んでいて、何ができるのか?そういうことをどこまでも考えて生きるやり方もある。
またこの映画自体も最後に「今もインドでは毎年8万人以上が行方不明になっている」という言葉のあとに、ストリート・チルドレンの救済組織のサイトへ誘導していたりして、現実世界とのリンクが強いものとなっていた。
「映画自体が社会のために役に立つものである。そんな映画も作ることができる」
どれも自分がやりたければってことだけど。自分のやっていることをそうやって結びつけていくっていうことは、大事だなぁと思った。
どのみち、自分のやっていることがなんであれなんのためにやっているのか?っていうことを細かく色んな視点で見て、向き合っていくと面白いよねぇと改めて。
そんなことを考えるのはきっと昨日までステージに立っていたからかもしれない。
とても素敵な作品だった。
また、インターネットってすごいよねぇ。
インターネットがあってもまだまだ世界は大きくは変わっていないのかもしれない、ということも感じられたけどね。
色んな部分を刺激された映画でした。
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