コンビニの角の魔女。呪いの呪文。

東京のワークが終わり、お腹が空いたので、近くにある天やでテイクアウトしようと心躍りながらいったら閉まっていた。

「ワタリあるある」だ。

楽しみにすればするほど、休みだったり貸し切りだったりする。今年の春に桜を見に大きな公園にいったら工事のため入れなかった。公園にも入れないってなかなかの衝撃だった。

なんだかな~なんて思いながら、仕方ないから最寄り駅近くにあるコンビニへ。

中に入ると、空間がおかしいと感じる。

店内を見まわしてわかった。

白雪姫に出てくる毒りんごを持った魔女そっくりの老婆がいた。腰はくの字に曲がり、たくさんのビニール袋を体にぶら下げ、コンビニの角でブツブツなにか言っている。

呪文?なにかの呪い··?

なんて気になりながらも、ワタリのお腹はグーグー鳴り、食べものへと意識は向かう。

トルティーヤとお好み焼きをチョイス。

品物をもってレジへ。

「温めますか?」「あ、お願いします」

お好み焼きを温めている間にお会計。

その時、後ろに妙な気配。

こっそり振り返るとあの老婆がいた。

「あれ?連れ?」くらいの距離。
すぐ!そこ!サンクスではないのに言ってしまいそうになるほどの距離。

気になりすぎる··。

でも振り向いたらきっと呪文をかけられるに違いない。

一生目が覚めない呪いをかけられコンビニの前で「眠れるコンビニのゴリラ」が完成してしまう。ぜったい後世に残らない!誰もキスしないから!

そんなことを考えている間にお好み焼きは温まり、店員さんがビニール袋に入れてくれた。

品物をもらい、コンビニの入り口まで歩き、やっばり気になるから意を決して振り返った。

その老婆は

 

バナナを

 

買っていた。

 

リンゴちゃうんかい!!

と、脳内で突っ込んだ。

でも、もしかしたら・・ワタリゴリラを眠らせようとしたから・・だからバナナだったのかもしれない!やっぱりあの時振り返らなくて正解だったのだ!

なんてなんとも勝手なことを思いながら家路を歩いた。

少しだけ妙なことが起きる。それがワタリあるあるだ。

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