終演しました。即興独り芝居LIVE「ヒトリワタリ in Tokyo@Cafe MURIWUI」

ムリウイはやはり最高の場所だった。

最初にお客さんとしていったときから「いつかここでやってみたい」なんて思っていた。

25席くらいでまぁまぁいっぱいになる会場だから不特定多数に向けて集客するというよりも、ワタリの周囲の手の届く範囲で声をかけていった。
どんどん流れていくSNSに流すのも大事ではあるけど、想いを込めて届けていくことが大事な時代(いやいつの時代だって大事だろと突っ込みつつ)だし、そういう大切な人の顔を思い浮かべて発信していくことは精神衛生上めっちゃ良いと最近知った。

さて今回のヒトリワタリだ。

単独と銘打った公演は久しぶり。でも「そうだ。単独をやろう」なんて考えたわけでなくあとで「そうか。これって単独だ。じゃあ久しぶりだ」なんてぐあい。単独かどうかというよりも「とにかくやりたいし、やらないとダメだ。詰む。いやもう詰んでいる」なんて状態だったなぁといまは遠い目で思い返している。

自分が自分の価値を信じてやる。自分が自分を全うするように自分を使ってやる。(どんだけ自分っていうねんな。好きすぎか!って突っ込みたくなるが、なにをどう生きたって結局自分のことなんだから良しとしようよ)

そんなあたりまえのようなことができなくなる時がある。
精神的ダークサイドみたいな。そういうスポットがある。
そのダークサイドに勝手に落ちたわけでなく、いくつかの要因によって引き落とされているのだが、まぁそんなことがワタリに起きていて

なかなか光が差さないような暗いところまでいったんだけど

「とにかくライブを!やりましょ!」

と、一筋の光を当ててくれた人がいて。まるで蜘蛛の糸を掴んで登るがごとく、ムリウイを調べて打診して、日程を決めて予約して、ヒトリワタリを開催することに決めたのであった。

ゆとりがあるとすぐに甘えるし、追い詰められないと宿題やらないタイプのワタリにとって、追いつまる環境をつくることはとても大事だ。
そんな環境下にいるからいつもより深く考えようとするし、その時間をなんとか取るからだ。

今回のヒトリワタリで実践したのは「より上手くやろうとする自分を放棄する」「手放しでいる時間を長くする」「自分の脳で判断し頑張って作り出さないこと」だった。

次の動きを自分の脳で考えるんじゃなく。その場にいてみる。よる大きな自分である身体に反応させる。脳はそのあとに起動させる。即興芝居のセオリーではあるが、それを全体にまで、つまり芝居じゃないトーク中にまで反映させる。

自分にアイディアがなかったら、そこに留まってみる。
どうにもならない時間があっていい。
どうにもならない自分を味わってみる。
本当にどうにもならなかったらお客さんに聞くのも良し。
そんな「ままならない時間」すらお客さんと一緒に楽しめたら良いなって思った。

そんなことをやりたいってなったのは、少し前に盟友・原田茶飯事くんと一緒にLIVEをしてから。
明確にチャレンジしたいって思えたのであった。

本当に即興をするということはどういうことなのか?を突き詰める。
自分がうまくやれるかどうか?とか、ちゃんとやれてるのかどうか?とかいうちっちゃーい自分でやったってたかが知れてるのだ。
そしてそんな自分で即興することが根本的に矛盾してるってことなのだ。
上手くやりたいのなら、ちゃんと脚本書いて稽古しなって話なのだ。
そういう世界線では、けっして、ないな。とワタリは思う。

狭い自分がどこまでできるか?なんてのを見てもらうという次元はもういらない。
全体でいる。自分なんて枠組みを取っ払って全体でやる。
そんな言葉にするとなんだか胡散臭いようなことを実践する。

そんなムリウイ公演。

結果は、神様のプレゼントみたいな時間になった。
ムリウイの温かい空間や、来てくれた皆の楽しみにしているエネルギーがワタリをより自由にさせてくれた。
もちろんそうなるようにワタリも働きかけているが、その他による要因で場がすでに良いものになっていた。
改めて場のもつエネルギーは大事だと思った。

またチャレンジしたのは2020年のヒトリワタリでもやったんだけどループステーションを使うことだった。あのね、音楽を録音してそれをすぐにループさせるっていうやつ。あれを使った。
出囃子を即席でつくったり、いまここにいる人たちの声や拍手を録音して最後に流したりした。
つねづね音楽を自分のLIVEに取り入れたいと思っていることと、皆が参加できることはなんだ?と考えた結果でもあった。

ヒトリワタリはひとりで作り上げるものではない。自分の脳で頑張ることではない。

そういう即興がしたい。それを形にしたらこうなった。

ムリウイでのこないだのLIVEは神様のプレゼントみたいな回だった。つまり「神回」w

本当に最高でした。

即興LIVEは「次」がない。同じ回は二度とない。再演不可。
あの日、あのとき、同じ場所に居合わせた人じゃないと体験できないめっちゃ貴重なもの。
だから来てくれた皆様に本当に感謝です。
ヒカリを差してくれていろいろ尽力してくれたマイキー、ありがとう!
そして今回も受付、音響、照明、撮影をスムーズにやってくれたスーパーガール永田マミ氏、ありがとう!

そして今回来れなかった皆様。次回は絶対に。でもそのときに神様がプレゼントしてくれるのかはわかりませんw
もちろんそうなるように自分をまた手放しにして臨むんだけどね。そういうもんです。
皆で楽しいことが起きるぞ!って祈りながらまたやりましょう。

そんな即興LIVE。ヒトリワタリじゃなくても開催しているので興味のあるひとはぜひJAM TARI LABのLIVEやロクディムのLIVEを観に来てね。

このワタリのwebやJAM TARI LABのinsta、またはリットリンクなど、すきな媒体でチェックてしね。

ALL PHOTO BY MAMI NAGATA

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次