【別府旅最終章はとんでもないオチだった】ワタリ、東京に戻りました。肉体だけ。

東京にある二子玉川という川の土手でキャンプ用の椅子を出して、この文章を書いています。(※正確にはその後も何日も書いては消してを繰り返しましたw)

そう。ワタリ、東京にいます。

11/5(土)、11/6(日)に別府はビーコンプラザのフィルハーモニアホールにて開催した「ロクディムにわか」。

1200席のホールを埋めるためにワタリが

「別府でチケット手売りして1,000枚売れないと東京に帰れません」

という企画を出し(いや出され)、約20日間別府にて奔走しました。

結果、173枚、席数にして219席分のチケットを売ることができました。

この企画の意味を「1,000枚売れるまで東京に帰れません」と取っている人からしたら「え?なんで1,000枚売ってないのに東京に帰ってるの?」という疑問を持っていらしゃるかもしれませんわね(なぜか口調がデビィ夫人)

ただ「1,000枚売らないとずっと東京に帰れない」という企画だとしたらばね、きっと企画名は「ワタリ1,000枚売らなかったら別府に移住決定」っていうもっと過激なタイトルにしてるはずなんですの。

はい。正確には「広報活動として別府に赴き、1,000枚チケットを売らなかったら東京に帰らずにそのまま本番に突入」ということでした。

わかってます。

後者の意味として捉えている人も少ないということ。そんな口ぶりで言ってなかっただろってね。
分かっております。多くの人は前者で捉えている。
だからこそたくさんの人が興味をもったんだと思います。

別府に縁もゆかりも無い。ロクディムはおろか、即興芝居もなんだかよくわからない。そんな中で2400席(2ステージやるからね)を埋めるには??

とにかくたくさんの人に相談し、アイディアを出し合って生まれたこの企画。

兎にも角にも興味を持ってもらうため。

大通りに奇抜な格好で出て騒ぐ。それも誰もがわかるやり方で。

その役割を担う。それがワタリの覚悟でした。

そんなこと言うと、最初から1,000枚売る気がなかったの?って思われそうだし、実際にそう思った人もいたようですが、そんなわけもなく。

1,000枚っていうのは途方もない数字。達成できないのが当たり前。1,000枚売るアイディアも勝算もコネもない。企画のディレクターもいない。完全なる負け戦。そしてリスクはそうとうに高い。怖い・・ねぇ怖いの。うん、わかってる。でも気持ちや覚悟はそのつもりで臨む。だってそれしか選択肢はない。

チケット発売開始して2週間たってもほとんど売れていない現状、そしてどんどん流れていく時間。それに抗うように覚悟し企画発表のブログを書いたことを覚えています。

書いたブログは自分の想像を超えてリツイートされ、多くの人から支援をいただきました。

そして別府に滞在した20日間。
本当にたくさんの人に出会って、たくさんの人に助けてもらいました。

それは事前にとてつもない量のチラシを携えて別府に赴き、熱情をもってたくさんの人と繋がったオグリキカクの努力の賜物だし、それを面白がってくれた別府の人たちの懐の大きさ・深さに他なりません。

その中で、ワタリがどこまで真剣に、かつ悲壮感を出さずにユーモアをもって向き合えるか?伝えられるか?が勝負でした。

いつどこでどんな人にあって、いつ本番なのかもわからない状態だったから、いつでもライブができるような状態で生きていました。

神経を張り詰めた状態でも身体が元気だった(最後は崩しましたが)のは別府の温泉が本当に良かったんだと思います。

別府の初日に出会った別府のお祭り男・権藤さんと、「私は別府になりたい」という名言をもつ、あべりあさん。

「1000枚?!じゃあ999枚まで売ってあと1枚のところで絶対に売れないようにして住んでもらおう!」という発想にびっくりしたし、その言いぶりに別府にたいする愛情を感じたし、どこの馬の骨だかわからないワタリにたいして「住んでくれるのウェルカムだよ!」っていう心の大きさを感じて嬉しかったです。
そしてお話に出てきた「14年毎年通い続けてるダンサーさんがいる」って話をきいて「いきなり来て関係もできてないのに1000枚とか言ってることがどれだけ不躾なのか」と反省もした日でした。

とはいえ、目的は1000。諦めるわけにはいかない。ちゃんと誠意をもちつつ、ひとりひとり出会った方と向き合うということに全力を注ぎました。

その日に話に出てきたダンサーはしげやん。

まさか彼女と一緒にライブができるなんてこれもまた1つの奇跡。

なによりも伝えたいのは『感謝』

最初にも言いましたが1,000枚は売れませんでした。

それはもうワタリの力が及ばなかった。これに尽きます。

悔しくないと言ったら完全に嘘です。

でもこれがワタリのいまの精一杯だし実力です。

そして

ワタリからチケットを買ってくれた皆さま。

本当にありがとうございました。1人1人の「買います」がどれだけワタリに勇気をくれたか。人に心から「ありがとうございます!」と言える人生にしてくれました。本当にありがとうございます。

また、ワタリがチケットを売った形になってますが、ワタリは基本ゴールの前に置かれたボールを蹴ってるような感じで、そこまでにボールを運んでくれたのはオグリキカクの2人や、途中途中でやってきたロクディムの名古屋淳、カタヨセヒロシ、りょーちん、また縁をつないでくれたたくさんの人の尽力に他なりません。

またチケットが売れたあとのフローを完全にサポートしてくれたもりじゅんにもこの場でしっかりとお礼を言いたいです。ありがとう!

すべてがワタリの宝でございます。

結果は

本番は通算500人近い人達がホールに来てくれました。

これはもう快挙です。伝説です。胸を張って誇っていいと思ってます。

ロクディムも原田茶飯事も熊谷拓明も最高でした。

来てくれた皆さんが本当に楽しそうに笑って帰っていく姿をたくさん見ました。

舞台監督の横山さんをはじめ、照明の山口明子さん、音響の永田マミ氏、制作の皆さんの力がロクディムやゲストを支えてくれたおかげです。

本当にありがとうございます。

最後の結末は誰も想像し得ない展開に。

さて、タイトルが

「肉体だけ」とありますね。

これは心は別府にという意味でもありますが、それだけでなく。

Twitterで色々賑わせておりますが、はい、ワタリ、

最後の日に財布をなくしました!!

財布といっても現金ではなく正確にはカードケースですね。

運転免許証、国民健康保険証、銀行のキャッシュカード、ゆうちょカード、通知カード、クレジットカード3枚、世田谷区の施設を借りるときのカード、etcカードなどなど。

私が誰かを証明するほとんどが入っていたケースが、ホテルのチェックアウトの段になって、完全に、突如と消えました。

何回も何回もリュックの中身を出して確認し、チェックアウトしたホテルの部屋にもいかせてもらってベッドの下も見て、交差点でも新聞の隅にも、駅のホーム、夢の中、そんなとこにあるはずもないのに(分かる人が少なくなってきたのかもしれない)とにかくないんですね。

これはね

いるね。ワタリ。別府に。

見事に「ワタリ帰れま1000」ですね。

帰ってるのはただの肉体。ワタリはワタリを証明するものがありませんもの。

ただの肉体が東京に輸送された。それだけで。

ワタリを証明するものは今も!別府のどこかにあるのです。

ワタリは別府にいるよ。居続けてるよ。

なくなったことに気づいたのは11/7。

現在11/17。まだ見つかってないよ。

神様。すでにオチはついていたけど、これが完璧だね。まったくもってそんな大胆なこと考えつかなかったよ。

大変面倒なことになったし、いまもなっているけど、これは完璧だ!と感謝しています。

ということで、自分の身の丈を超えたチャレンジは自分の想像を超えたところで完結する。自分は祈りつつ目の前のことに集中しやるべきことをやっていく。まさに即興でございます。

これにて!!

渡猛の別府旅!「ワタリ帰れま1000」終演でございます~!!!!

皆さま。ありがとうございました!!!!

あとがき的な

11/15。

ワタリは43から44になりました。

それを機に免許証を再交付いたしました。

現在、別府のどこかと、東京に身分証明書があるという身分ディアル生活をしています。(意味ないデュアル。そして見つかったら犯罪になるからすぐに届けないといけないやつ)

43歳のワタリをめっちゃくちゃに応援・支援してくれた皆さま。

本当にお世話になりました。おかげで生きています。本当に。

別府はワタリの本質でした。

未知なる道に立ち、とにかく進んでいく。

一緒に笑うという体験を届けに。

最後は体調を崩し、いまもって復活できていないですが、とにかく最高だったんです。

44歳。変わらずバカやっていきたいです。

それしかできないし、それをやらないとどうやら今世の意味はないようです。

なので、変わらず突き進んでいきますので「バカだねぇ」と言いながら応援してくれると有り難いです。

こんなおじさんが日本にいてもいいのだ。って思える世界にいたいし、そんな世界をつくりたい。

最後にそんなおじさんからチケットを買ってくれた皆さまの写真を載せて終わります!(後半Twitterで発表されたものと数字が違うのは、ワタリ数え間違っておりました!※おバカ)

1枚目!東京にて。
2枚目は愛媛でした。
京都にて。
まだ表示方法も確定しておらずここは動画で。
ここから森純子氏に関わってもらいました。

大好きです!

photo by 谷知英
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