ワークショップの始めに、質問の時間をつくるようにしている。
ただ、喋るとなると、話し手の、いまの気持ちや意気込みを語る会になってしまう(それもときには良いのだけど)、なので「質問」ということにしている。
そうすると、皆の前でする「質問力」を鍛えることにもなるし、その質問に向き合って返すことで、交流が生まれるし、その質問があるからワークショップの内容が変わったりと面白い。
この日でた質問の中で
「即興に向いている人っているのか?いるとしたらどんな人なのか?」というのがでた。
それを言っているその人の状態がどうなっているのか?なんでこの質問がでたのか?
また「向いてる」っていうのが面白い。向いてるってどういうことなのか?
それによって答えが変わっていく。
そこらへんを突っ込んでいきながら、話ししていく。
ある人が「即興は自分に向いていない」と言っていたという。
「向いていない」という段階で向いていないと言うこともできるけど、もう少し考えてみよう。
即興で遊戯することは、皆、赤ちゃんの時、とっても上手だった。
そういう意味では皆、もともとは素質があるんじゃないだろうか?
しかし、いきてる環境でいろいろ変わり、自分の思い込みなんかも手伝って、自分には才能がないとか、向いてないとかいうんだろう。
で、向いてなかったとしたらどうなんだろう?なんだっていうんだろうね?
イチローは野球に向いていたのだろうか?
結果をみたら「向いていた」ということはまちがいない。
でもイチローだったら、なにをしても一流になっていたろうなとも思う。
「向いている」ってとっても客観的な言葉のような。
向いてる向いてない関係なく、それでもやりたかったらやればいいだけのような。
だから、ここで出ている自分で「向いているかどうか」っていうのは、自分の後進を肯定するための言葉なんだろう。
「即興が自分に向いていない」のではなく「自分が即興に向かないようにしてる」だけなんだろう。
そんな話からワークショップがはじまる。
向いてる向いてないでなく、向き合うワークショップ。
Photo by Lisa Wall on Unsplash

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