以前から縁のある岡山の関藤さんから連絡があり「高野山でヒトリワタリやってもらえませんか?」と嬉しい打診。
ということで、東京から世界遺産でもある高野山へ。
和歌山の高野山ってその日の移動でいけるんだ〜ってくらい土地勘がない。とはいえ電車とバスを乗り継ぎ5時間はかかる。
本番と同様、無事にたどり着けるかがめっちゃ大事。
東京から新大阪へ。これはもう慣れたもの。問題はここからである。
新大阪到着。大阪つくとなんか気持ちテンションがあがってる自分がいる。
とはいえ浮かれてはいられない。
新大阪から御堂筋線に乗り「なんば駅」へ。
そこからまた乗り換え。
スマホの乗換案内を見ると
南海特急こうや7号で「極楽橋」へとある。
また御堂筋線から歩いて9分かかるとのこと。
ただ時間的には20分くらい余裕がある。いける。
関西特有の親切とは言い難い道案内(関西の人は「東京の案内が優しくない」と感じるらしいから単純に慣れてないだけか)もなんのその。必死にJR線ってかいてあるのを見つけて歩く。途中見失いgoogle先生に「JR難波駅」と検索しどうにか10分前にたどり着く。
しかし、券売機で「南海特急」を捜すも出てこない。あれ?
みどりの窓口へいく。混んでる。外国人たちがズラッと並んでいて駅員さんがひとりで発券してる。あかん。
また券売機へ。ない。んー。
そこで改札にいる駅員さんに聞こうとする。しかし接客中。
一瞬思考停止。
そしたら別の駅員さんが出てきて「どうされました?」と聞いてくれた。
ワタリ「あの、、南海特急に乗りたいんですが、券売機に表示されなくて〜」
はい。ここまでで、関西の人ならとっくに突っ込んでることと思います。
次の駅員さんのひと言に度肝を抜かれました。
駅員さん「ここはJRなので、南海線はですね〜」
、、、え?
南海特急って、、JRじゃない、、だと、、!!
でもわかって良かった!うっかりした!
駅員さん「南海線はうしろの階段上がってもらって」
ワタリ「わかりました〜ありがとうございます」
移動しようとするワタリを見て駅員さんが申し訳無さそうに言ったひと言に度肝が爆発した。
駅員さん「南海線、ここからちよっと遠くてですね。15分くらいかかっちゃいます」
、、、。
、、、、、、、、。
、、、、、、、、、、、はぁ?!
って顔しながらワタリの体はもう駅員さんに背を向けていた。
乗りたい南海特急こうや7号は
14時00分発。
時計を見る。
時刻は
13時52分。
「15分くらいかかりますかかりますかかります」
駅員さんの声が頭に響く。
絶対無理やん!!
小走りに移動しつつ、今まで目に入ってこなかった「南海線」という案内があちらこちらにでてくる。人はみたいものしか見ない。そんなこといま考えても仕方ない。
移動しつつも検索。
14時00分発の南海線に乗れなかったら、、めっちゃ遅れてしまうことが判明。
え?結構、、ヤバい??
急に訪れた大ピンチに頭ぐらんぐらんしつつも
とにかく関藤さんに「間違いなく間に合いません」とLINE。
しかし、ワタリには他の手立てがない。
選択肢としてあるのは
走る。
これ1択。難波駅で「あれ?フォレスト・ガンプじゃね?」と思う人がいたらそれがワタリです。
とにかく走る。道行く人達をかき分けるように。
普段走らないワタリ。すぐに太ももが「なにしてんねん!」と突っ込んでくる。
残り2分。
南海線の看板が大きくなる。
階段を上がる。あがったら南海線!
駆け上がったら、、、南海線じゃなく長めのエスカレーター。そして「南海線3F」って書いてる。
ああ、もう、、、無理か、、パトラッシュ、、僕もう、、って目を閉じかけたけど、太ももが突っ込んでくる。
「こんなにこき使ってんからもう少し頑張れ!」
また駆け上がる。13時59分。
駆け上がった先に改札が見えた。
切符はかってない。お構いなくPASMOで通る。
大きい空間に何本も電車が止まってる。どれ?特急どれ?
パッと見て1番特急っぽいやつがいた。プルルルルルと音がしてる。待って!待ってー!って声に出しつつ走る。
閉まる直前に
文字通り飛び乗った。
すぐに駅員さんがくる。
ゼーゼーハーハー言ってるワタリを見て
駅員さん「どちらまで行かれますか?」
息も絶え絶えのワタリが言ったのは
「ご・・極楽・・」
想いがでちゃったのかもしれない。駅員さんは
「極楽橋ですね〜。席はここ、1番近くの席取りましたからね。790円です。お金はあとで取りに来ますね」
と笑顔。無駄がない。そして優しさが身に沁みた。
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