ロクディムALIVE_005〜いまの「ロクディム」が生まれる8年ほど前にあった「ロクディム」の話

「ロクディムALIVE」はワタリがロクディムの歴史を振り返っていく「完全主観ノンフィクション小説」です。
その想いや前回までの話しはnoteのほうに書いてありますので是非みてやってください。

「ロクディム」の前の「ロクディム」とは?

前回はそれぞれのメンバーとの出逢いを綴った。

ここからロクディムとしての歴史を語っていきたいのだけど、その前にもう少し話すことがある。ちょっとややこしいけど。

ロクディムは2008年に誕生、結成。そこから今まで13年活動している。
それは間違いじゃない。でももうちょっとちゃんと言うとすると、「ロクディム」というチームはもっと前から存在していたんです。

誕生したのは2000年。今のロクディムが生まれる8年前。
たった2回のライブのみ開催して解散したロクディムがありました。

その時のことをできるだけ話そうと思う。じゃないとなんかこう、隙間ができる感じがあって、気持ち悪い。お弁当のある一部分がなにもはいってないみたいな。「あれ?ぜったいここになにかはいってたよね?」みたいな感じになっちゃうから語ります。

当時のロクディムには名古屋淳はおりませんでした。
残りの5人(渡猛、カタヨセヒロシ、小田篤史、りょーちん、宍戸勇介)ともう1人。合計6人でロクディム。

当時「即興で最高に面白いエンタメをするチームをつくりたい!」と考えたワタリが「どうしても一緒にしたい!」というメンバーに1人1人ラブコールして集まったメンバーたちだった。

集まったメンバーで色々話し合う。

「チーム名を何にしようか?」

となった時にカタヨセが提案した。

「ロクディムバップセットってのは?」
「なにそれ?!」
「個性バラバラで次元が違うから人間が6人いるから六次元、つまり6-dimension。あとのbapcetはね」

とカフェのナプキンにボールペンで書いていくカタヨセ。

b・・blive
a・・activity
p・・positiveとかpassionとか
c・・creativity
e・・忘れた
t・・try

「いいやんか!」となって決まり。
そう当時は「ロクディム」でなく「ロクディムバップセット」という名前だった。

いざ!デビュー!最後の最後に起きた事件

そうと決まればさっそくライブだ!となる。日程を決める。場所は表参道にある「ラパン・エ・アロ」という会場。
ライブはワタリがやりたいことを詰め込んだ。
短編映像あり、ダンスあり、そして即興芝居ありのライブ。

第1回公演。100人MAXの会場に60人くらいのお客さんがはいった記憶。
夢のような時間はあっという間に過ぎた。
カーテンコール。
あとは次回のライブの日程を伝え「ありがとうございました!」と言えば終わるとき。
カタヨセが突然マイクをもった。

「えー次回のライブの時にお客さんが100人来なかったら解散します!」

えーーーーー!

お客さんもワタリも叫んだ。
でも、その時は頑張れば良いのだ!と思い「今日来た人は次回必ずくるように!」と笑って終わった。

次のライブは一ヶ月後。たぶんそれくらいの時間しかなかったように思う。

6-dim bapcet第2回目公演。
会場は同じくラパン・エ・アロ。

最終的にはいったお客さんは

86人。

お客さんもワタリも「えーーーー!本当に?」という中で6-dim bapcetは解散した。

今思えば「うそー!解散せーへんでー!」とガキ使の山ちゃんみたく言えば良かったのかもしれない。でもその時はガキ使はあれど「やめへんでー」みたいなネタもなく、ワタリにもそんな器もなく、ただただステージ上で「え?どうする?本当に??」と戸惑いつつ、なんかその時の皆の顔をみても判断つかず、持ち前の生真面目さも生じ「有限実行するのが誠意」というユーモアのかけらもない精神で

「解散します!」

と言ったのでした。

渡猛、人生ではじめての挫折。

打ち上げにいく皆の背中。
一緒に歩くこともできず、ラパン・エ・アロの外で泣き崩れた。

そのあと、カタヨセは即興を離れる。
ワタリはカタヨセがいない中、新しいチームをつくるも続かず。
2人は同じようなタイミングで約2年ほど即興を離れることになるのです。

これはいまの「ロクディム」が生まれる8年ほど前の話し。
でもこれがなかったら今の「ロクディム」はない。
ワタリの中で大事な大事な出来事。

当時のワタリ。LEEのジーンズでジェームス・ディーン気取り。めっちゃ恥ずかしい。

ABOUTこの記事をかいた人

即興遊戯者/インプロバイザー・渡猛(Takehi Watari) 奄美大島生まれ兵庫県育ち。 即興芝居×即興コメディ=即興エンターテイメント集団「ロクディム」共同主宰。 即興で演じ、歌い、踊る1人芝居ライブ「ヒトリワタリ」を全国展開中。 ブロードウェイで最もロングランした1人芝居「Defending The Caveman」を初アジアバージョンとしてハリウッドキャスティングディレクター奈良橋陽子監修のもと、2年間公演を行い好評を得る。 即興(インプロ)ワークショップ「ワタリーショップ」を都内で定期開催。 大学や企業でも即興ワークショップを通して「この瞬間を目一杯感じて、自分を愛し、無我夢中に遊びあい、交ざりあい、笑いあう人間関係を育む場」を提供している。 京都精華大学非常勤講師。