【読書感想記】「insight(インサイト)」完読〜即興芝居に通じすぎるワタリ的名書第2弾〜

ワタリ的、即興芝居に通じる名書第2弾かくてい!てか第1弾は?

ワタリが即興芝居を追究する中でとっても刺激を受けた本に「嫌われる勇気」があるんですね。

「原因論でなく目的論」「自分の課題と相手の課題を分ける」「共同体感覚」
などのアドラー心理学はかなり即興と相性が良い!というかそのままやんか!なんて興奮しながら読んだ記憶があり、それにより自分のワークショップで感じていることも深めることができました。

今日紹介する「insight(インサイト)」はその「嫌われる勇気」に続いて、即興に通じるワタリが興奮した本、第2弾!となりました。

なにがどう即興芝居と通じているのかはワークで説明したり、またオンライン・サロンの30分生配信で熱く語ったりしているのだけど、ブログやTwitterでテキストでは残してないなと思い(実際「嫌われる勇気」については何も残してない)、ブログでも感想記をば書いていこうと思いました!

なので、この本についての詳しいことを知りたい方にとっては、期待していたものと違ったり物足りなかったりするかもしれませんのであしからず!

とにもかくにも、まずは「insight(インサイト)」ってそもそもなんなん??

insight。最初に説明しようそうしよう!翻訳で調べたらinsightは「洞察」や「見通し」で訳されております。この本でいうところのインサイトは大きく言うと「自己認識」のこと。

「自己認識とは」
自分自身のことを明確に理解する力ーー自分とは何者であり、他人からどう見られ、いかに世界へ適合しているかを理解する能力だ

「insight」より

ワタリは最初にこの「他人からどう見られ」という一節にグッときました。

自分を知ることは、自分の中だけのことでは不十分で、自分と他者の間にあるものを見つめることが自分を理解することに繋がる。

insightでは「自己認識のできる人」の構成要素を解き明かそうと試み、次のような定義に行き着いた。
自己認識とは、自分自身と、他人からどう見られているかを理解しようとする意思とスキルのことだ。

「insight」より

本書はそのスキルをもっている人のことを「ユニコーン」と呼び、その人達に共通する特徴を分析して語られている。

自己認識に欠けた人々には見られない特徴的な七種類のインサイトを持ち合わせていることを発見した。ユニコーンたちは自身の「価値観」(自らを導く行動指針)、「情熱」(愛を持っておこなうもの)、「願望」(経験し、達成したいもの)、「フィット」(自分が幸せで存分に力を尽くすために必要な場所)、「パターン」(思考や、感情や、行動の一貫した傾向)、「リアクション」(自身の力量を物語る思考、感情、行動)、「インパクト」(周りの人への影響)を理解していた。

「insight」より

自分に焦点をあてるだけでは不十分。人間は「人と人の間」にあるものが大事なんだと改めて感じた

自分のことを掘り下げたりすることも大事。
ワタリが主催している即興(インプロ)のワークショップでもかなりそこに力を入れております。

しかし、他人からどう見られているか?についてはものすごく大事なんだが、それこそ「その覚悟」をしている人にしか味わえない世界だなぁと思っていて。

人からどう見られているのか?自分がやったことが他者にどう受け取られているのか?を見る人、そっせんして取りいく人は少ない。
でもこの「他者からの視点」を抜きにして自分の表現は語れない。そもそも知れない。

テニスでパコーンとボールを打つことは打てるんだけど、そのボールがどこに飛んでいったのかを見ないに等しい。

「私はこう感じた!」「こういうつもりで表現してる!」という自分感覚に酔ってしまっている人はこれがなかなか難しい。

そもそも聞く耳を持たないから届かない。

だけどこの本を読んで、自己認識を得ている人の共通することや、他者からどう見られているのか?を知ることの重要性。そして他者からのフィードバック(とくに自分にとって良くないフィードバック)をもらうときの「貰いかた」も詳しく書いてあって、それが目から鱗過ぎたのでした。

WSで他者からの話に耳を傾けない人のこともそうだけど、やはりそれは自分にもかえってきて。

ワタリ自身、もっと人からどう見られているのか?を知りたいと思ったのはとっても大きいことで。

そんな大きな気づきをくれた「insight」に感謝なのです。

即興において「他人が自分をどう見ているのか?を知る」のが大事なのか

先が決まっていない即興芝居は、自分が感じたことや考えたことを表現することが唯一となります。

その自分の表現が、自分の思ったように伝わっているかどうか?を知ることはとっても大事なのですね。
そこを見ないと、自分の思う表現と、他人が見る自分の差がどんどん大きくなってしまう。

「自分の感じていることが正義」と勘違いしてしまう。

自分はこう感じていた。こうしたかった。というだけになってしまう。
しかし、即興芝居(即興じゃなくてもだけど)は、自分の感じたことを使って相手とコミュニケートしていく。
だから受けた相手がどう感じたのか?というのは自分のことと同じくらい大事になってくる。

その「自分と相手の間にあるもの」が2人でつくった世界。

それをお客さんが観て笑ったり泣いたりして感動する。そういう表現なんだと思っています。

共演者は共犯者。一緒に協力してお客さんをファンタジーの世界に導いていく。
だから「自分がこう感じた」で終わることは、本来ならばありえないことなんです。

フィードバックを貰うにも技術がいる

ただ、他者からフィードバックされることに慣れていないと、自分の思ったことと違うことを言われると「否定された」と感じたり、「相手の受け止めかたが下手なんだ」と相手を責めたい気持ちになったりする。

また自分が受け止める準備ができないないときに不意に人からフィードバックという名の「ダメ出し」をくらいそれが傷になって、最悪「ことだま」になって自分の能力を壊してしまう。

そういう「ことだま」を反芻してしまうことの対処方も書いてあって、実にいいなと思った次第です。

また何回も読み直して、自分の腑に落としていこうと思います。なので、insightについてまたメモ的に書いたりすることがあるように思います。

ひとまずざっくりとですがご紹介でした!

insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力

ABOUTこの記事をかいた人

即興遊戯者/インプロバイザー・渡猛(Takehi Watari) 奄美大島生まれ兵庫県育ち。 即興芝居×即興コメディ=即興エンターテイメント集団「ロクディム」共同主宰。 即興で演じ、歌い、踊る1人芝居ライブ「ヒトリワタリ」を全国展開中。 ブロードウェイで最もロングランした1人芝居「Defending The Caveman」を初アジアバージョンとしてハリウッドキャスティングディレクター奈良橋陽子監修のもと、2年間公演を行い好評を得る。 即興(インプロ)ワークショップ「ワタリーショップ」を都内で定期開催。 大学や企業でも即興ワークショップを通して「この瞬間を目一杯感じて、自分を愛し、無我夢中に遊びあい、交ざりあい、笑いあう人間関係を育む場」を提供している。 京都精華大学非常勤講師。