【ワタリの雑談】ワタリの実家でモツ鍋を食べながら小田篤史は確かに言ったんだ

それはロクディムRAINBOW TOUR2018の大阪ライブの時だった。

劇場入りして、仕込みをして、ギリギリまであーだこーだして作り上げたステージ。ゲストには北原雅樹氏を迎えての初日。

皆全力で臨み、この瞬間を一緒に笑い、終演。撤収。

ワタリとヒロシと北さんはトラックでワタリ家へ。

あとのメンバーは電車とバス。

トラックの中でライブの振り返り、北さんの気持ちなども含めてシェアしていく。

家につくと、他メンバーはまだいなかった。

なので、先に乾杯。

ワタリの両親も含めてご飯。

モツ鍋が出てきた。

メンバーも帰ってきて、乾杯。そしてモツ煮を囲みながらライブの振り返りが始まった。

電車組も帰りながらライブを振り返っていた。その話を聞いていく。

さらにもっとどうやって遊べるのか?

「そんなに細かいところまで話すんやな」

とワタリの親父が驚くほど、細かい。

そしてそれは時に空気がピリッとするようなデリケートなところも扱っていく。

慣れない土地と会場で、東京から移動して朝から仕込みをしてライブしての振り返り。疲れも溜まって来ている中での振り返りは時に言葉が荒くなることがある。決して楽しいだけではない時間がある。

今回もなかなかなピリピリ感となった。でも振り返りは続く。

そんな中

小田篤史が噛んでいたモツを飲み込み、箸を置き、静かに言った。

アツシ「あとね、たとえ冗談でも人を落としたりしての笑いや関わり方はロクディムのやりたいことではない。そういう関わりがあるのは知っているけど、僕は好きじゃないし、一緒にいて辛くなる」

ああ、そうかと。

思い当たるふしがあるなぁと。

即興でライブをする。それは丸裸な状態の中で、どう人と関わっていくのか?を何度も問い直すことになる。

それはステージ上のことだけではない。

疲れているときに、なんとか元気を出そうとしたり、場の空気を柔らかくしようとして、相手をくさしたりして笑うやり方をしていたな~と。

ワタリはリハーサル中、北さんに対して「元気になってほしい」「笑い合う関係を作る」という目的でそういう荒い関わり方したな~と。

アツシはそういうところ、本当に繊細に感じて関わったり、ときにこういう言いづらいことも言ってくれる。本当に有り難い。

振り返りは12時を超えても続いていた。でもさすがに寝ようとなり皆就寝(数名夜中まで振り返っていたけどこれはまた別の話)

寝る前、ワタリは小田篤史に確認した。

「あっちゃん」
「うん」
「あっちゃんが言ってた人を腐す関わり方、あれ、ワタリやってたよね」
「ああ」
「あのリハーサルの時だよね」
「うん。あれもそうだよね」
「だよね~。うん。気をつけるわ」
「うん、別に駄目じゃないんだけどね」
「うん」
「おやすみ」
「おやすみ」

翌日。

午前中からHEP HALLに入る。また仕込みして、本番を迎えるためにあーだこーだする。

怒涛の時間。

開場直前。

楽屋に言って衣装に着替えようとしたら、ワタリの着ているTシャツが汚れていた。

おそらくボールペンの芯が出てて誤って書いてしまったんだと思われる。

ワタリのTシャツの下の部分にゴチョゴチョと黒いシミみたいになっていた。

ワタリは思った。

また皆慌ただしい時間を過ごしてしまっている。少しでも笑えれば···そうだ!このシミを見せて「なにー?どうしたの~?」なんて皆でワイワイできるんじゃないか?このやり方だったら人を腐していないし、良いじゃん!

そう思ったワタリは、隣にいて鏡を観ている小田篤史に

「あっちゃん、見てみて~これなんだろう~」

と言った。

小田篤史の顔がこっちを観た。ワタリのシミを観た。

顔が。

顔がみるみるしかめっ面になっいった。

「なにそれ!きったねーな!」

「···え?」

たとえ冗談でも人を落としたりしての笑いや関わり方はロクディムのやりたいことではない。そういう関わりがあるのは知っているけど、僕は好きじゃないし、一緒にいて辛くなる

ワタリ「あっちゃん··いや、なんだろうね?見てよ」

アツシ「いいよ。きったねーな!」

たとえ冗談でも人を落としたりしての笑いや関わり方はロクディムのやりたいことではない。そういう関わりがあるのは知っているけど、僕は好きじゃないし、一緒にいて辛くなる

ワタリ「あっちゃん··」

アツシ「気色悪い」

見かねたヒロシが

ヒロシ「あっちゃん、昨日なんて言ったか覚えてる?」
アツシ「え?なにが?」
ヒロシ「昨日の。モツ煮食べてる時」
アツシ「は?なに?」
ワタリ「あっちゃん」
アツシ「なによ?」
ヒロシ「人に対して、良い関わり方」
アツシ「あ!!」

気づいた。気づいてくれた。良かった。そうだよね。人は忘れる生き物だから。そういう時もあるよね。

そしたら小田篤史がワタリの顔をみてこう言い放ったのです。

アツシ「ハメやがったな!ずるくね!!?」

人間って本当面白いものですね。

そんなロクディムの全力投球ライブ「RAINBOW TOUR2018 in 宮城@せんだい演劇工房10-Box box-1が間もなく開幕!

ゲストになんと中高生を入れての回もある仙台ライブは、2018年11月10日(土)&11日(日)です!お見逃しなく!

詳細はこちら→https://6dim.com/special/rainbowTour2018/sendai/


ワタリのワークショップ「ワタリーショップ」は都内で定期開催。
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渡猛が共同主宰している即興チーム「ロクディム」が結成10周年!日本全国を縦断するRAINBOW TOUR2018が開催中!
次回は宮城・仙台ライブ!詳細はこちら→https://6dim.com/2018/10/live-85/

ABOUTこの記事をかいた人

渡 猛

即興エンターテイメント集団「ロクディム」共同主宰。 即興で演じ、歌い、踊る1人芝居ライブ「ヒトリワタリ」を3年半毎月開催。vol.41を経て全国展開中。 自身が主催する即興ワークショップ「ワタリーショップ」を都内で定期開催。他、日本中の大学や企業でも即興ワークショップを通して「今の自分に気づき、見て、大事にする」「他者と失敗を笑い飛ばしながら、喜びの中で関わる」即興体験を提供している。