大学でワークショップをすることの大きな刺激。

いくつかの大学でワークショップをしている。

やり始めて7年とかになる。

毎年彼らに向き合うことはワタリにとって大きな刺激となっている。

時に教育のことを憂いたり、これからの時代や国がどうなっていくのか?と考えたり、人の心理を勉強したり、とっても嬉しい心動く出来事が起きたりと、教育機関に関わらないと考えず、体験できずのことがいっぱいある。

今年は今までで一番、ダイレクトに関わったり、関わって来やすいようなこと(アンケートに聞きたいことがあったら書いてとか、終わったあともいるから話かけてねと言ったりというようなこと)をしている。

それもあってか、例年よりも話してくれる生徒がいる。

「どうしたら自信が持てますか?」
「どうしたら自分に優しくできますか?」
「どうしたら緊張しませんか?」

こういう質問が多い。

方法ではない。でもそういっても伝わらない。

だから、一人一人、なんでその質問をしているのか?を対話して感じ取っていく。

そしたら緊張している理由が周りの目というより、その周りの期待に応えられない自分が駄目!という自分に厳しい自分が原因だったりする。

自分の理想や、「こうじゃないとダメ!」に縛られている。

その自分とのやり取りが忙しくて実際にいられない。

「もっと優しくする。親友に接するみたいに自分に接する」そんなアドバイスをすることもある。

また、なかなか人と話ができなくて悩んでいる子がいた。

小さいころに話ができなくて、友達をがっかりさせてしまって、その結果、友達がいなくなった経験。

またがっかりさせてしまったら··そうなるとまた話ができなくなる。

それも「話ができない自分を否定し続ける」ことをしている。

話さなくて良いんじゃないか、と伝えた。

話を聞いている時から涙を流していた。

自分を許してみる。「良いよ話さなくて」って自分に言う。そしたら少し余裕ができる。余裕ができたんだったら、周りを見てみる。話したいって気持ちになる人がいるかもしれない。そしたら、今、ワタリに話したみたいに話してみたら?話はできるよ。大丈夫。あと話できなくて離れていってしまう友達なんて付き合わなくていいよ。

彼の顔に生気が戻ってきた感じがした。身が入った感じ。

そして

「なんでそんなに分かるんですか~?!」

といってまた涙。

笑うワタリに

「自分でもびっくりしました。泣くつもりなんてなかったのに。こんなに無理してたってことなんですかね?」

ふと、ワタリはナラヨガを思い出した。

その人の深い部分を言い当てる奈良さんに「なんでそんなに分かるんですか?」と聞いたことがある。

「わしは何も知らないよ。教えてもらっとるんじゃよ。その人に」

と奈良さん。

「なんで分かるんですか?」と生徒に聞かれた時。たしかになんで分かるんだろう?と思った。確信があって話しているわけじゃない。

相手と対峙して一瞬一瞬感じる。そこから出てくるものを言葉にしたり、時には触れたりして確認している。そしたら相手の何かが震えることがある。そんな感じ。

そんなことをしているワタリを、悩んでいる人の体というのか本能のようなものが

「あの人!あの人に話し聞いてもらってみてよ!」って自分を動かしたんじゃないだろうか?

で、訊いてくれたから体が喜んだ。

自分でもビックリするくらい涙が出た。

自分の体と繋がるってそういうことなのかもしれない。

ワタリがどうってことでなく、ワタリを通して体が自分を救っていくような。

彼の顔は話す前とずいぶん違ってスッキリしているように見えた。

背中をさすり、「自分に優しく」と伝えた。

また違うタイミングで相談にきた子がいたけど、なかなか難しかった。

それはワタリに質問しているんではなくて、ワタリを何か有益な情報をくれる人として関わっている感じがしたからだ。

自分が理解できる情報であればもらう。そうじゃなければ、聞かない。

ググるのと同じ。そこには関係というものがない。

じゃあワタリはどう関わるのか?それをトライする機会と捉える。

色々考えて、技術的なアドバイスをしてみた。

彼はじーーーっと考えて「分かりました!やってみます」と言って去った。

つぎ、会ったら確認してみよう。

どう関わったらより良く、より面白く、嬉しいのか?

答えはない。本当に。

だから考え続けられる。

大きな刺激。

ABOUTこの記事をかいた人

渡 猛

即興エンターテイメント集団「ロクディム」共同主宰。 即興で演じ、歌い、踊る1人芝居ライブ「ヒトリワタリ」を3年半毎月開催。vol.41を経て全国展開中。 自身が主催する即興ワークショップ「ワタリーショップ」を都内で定期開催。他、日本中の大学や企業でも即興ワークショップを通して「今の自分に気づき、見て、大事にする」「他者と失敗を笑い飛ばしながら、喜びの中で関わる」即興体験を提供している。