好きな自分で好きなことを。

「間違えても良いんだという体験に感動しました」

以前ワークに参加してくれた静岡でアナウンサーをしている人がまた参加してくれた。

往復5時間かけてワークに参加する。それだけ必死に何かを求めてくるから、姿勢が違う。

途中、素直に相手と向かい合うワークをする。

1人が「うわぁ~!!!」と悲鳴をあげる。

普段人と関わるために創り上げた仮面を外し、素直に人と対峙した時に衝撃を受けた悲鳴。

このワークをしたのはウォーミングアップをしている時からの違和感からだった。

どうにも嘘くさい。これはこういう感じでやる。こんなテンションでやる。そんな型にハマっていたら、即興はできない。また、それに気づかずに続けていても、どんどん嘘くさいのに拍車がかかるだけだ。

楽しんでいる風の音や顔。

だから「うわぁ~!!!」は嬉しい悲鳴だった。本人は大変だったろうけど。

また、仮面が悪いわけでもない。

その人は長年かけて創り上げた仮面で仕事をしているし、人にアドバイスもできる。

でも、即興は(あくまでワタリが思う即興は)その仮面を外して生身で立ち、あらゆる仮面を着脱可能にして遊戯する。

そのためにまず普段の仮面を外し、本当に感じていることを感じられる身体で、関わることをやる。

相手の言っていること、やっていることに乗り合うのはそれから。

じゃないと、形だけ、即興してる風。ペラペラハリボテな表現者になる。

また、相手に乗る経験をすることで、枠が外れて本当の自分に出会うこともあるかもしれない。

なんにせよ、まず自分が今どこにいて何をしているのか。知っていくことが大事。

つまり、楽しい自分で相手に興味を持ち、次の瞬間何が起きるか、何を起こすか分からない世界で遊び合うことをしようって時に、自分がうまくできているかどうか?や、自分の面白さや成長のためにやっていたりしていると、相手に素直に関われないし、まっさらに相手を見れない。

普段の自分が、そういううまくやっているかどうかばかり気にしている自分なら、その癖がついているから無意識にその自分になる。

そんな自分にまず気づいていくことが大事。気づけないと修正できない。

初めて参加した女優さんが「人の顔色を伺っていたりする自分はもうほとんど今はいなくて何でも平気ってなっているんですけど、もしかしてこれも仮面なのかも?って思いました。」ワーク後に伝えてくれた。

自分はOK!できてる!っとなると、そこで思考停止する。

「本当に?」と問いかけると、

思考を掘り下げたり、検証することができる。

また彼女はそうやって考えていくのが好きだという。

この好き!とか楽しい!ってのが大事なんだよなぁとしみじみ思う。検証しなければいけない!となるとまた違ってくる。

結局自分の好きなことを好きで自分でとことんやりな。なんだろうと思う。

写真は沖縄のチャップリン。小那覇舞天(おなはぶてん)さん。

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ABOUTこの記事をかいた人

渡 猛

即興エンターテイメント集団「ロクディム」共同主宰。 即興で演じ、歌い、踊る1人芝居ライブ「ヒトリワタリ」を3年半毎月開催。vol.41を経て全国展開中。 自身が主催する即興ワークショップ「ワタリーショップ」を都内で定期開催。他、日本中の大学や企業でも即興ワークショップを通して「今の自分に気づき、見て、大事にする」「他者と失敗を笑い飛ばしながら、喜びの中で関わる」即興体験を提供している。