映画「ラ・ラ・ランド」/バカになるほど夢中になり、陶酔し、フルスイングすることの恍惚感よ

夢を追いかける2人が交差する

109シネマズ二子玉IMAX2Dで鑑賞。

あらすじ
ジェズのお店を開きたいジャズマンと、女優を夢見る女性が惹かれあい歌いあい踊り合う。

以下、本編内容の詳細など書いてないので、ネタバレなしかと思います。

最初の10分選手権があったら間違いなく殿堂入り

「最初の10分が全て」

という感想を聞いた程度で、ほとんど何の情報も持たず鑑賞。

最初の10分。その圧倒的な凄み。
レストランだったら、席ついた瞬間。満面な笑顔の店員さんが速攻で前菜なしのメインディッシュ持ってきた感。
「うちはこれでやってますから。これ食べてダメだったら帰って良いよ」くらいのこだわりと一点集中感。
全然伝わらないかもだけど、これ観させられたら「戦争しよう」なんて思わないんじゃないかな?
「戦争だ!」ってなって「どんな国?」って調べにいっていきなりあの冒頭のシーン観たら、「あー無理無理。てか、戦争の意味分かんない。やめよやめよ。てか、もう一回見せてもらお」ってなるほど圧倒的な何かがそこにある。うん。やっぱり伝わらないか。

IMAXシアターの前の方の席で観たゆえに、映像!字幕!映像!映像!あ、字幕!と首を振りながらの鑑賞もあり脳が揺れる揺れる。

最初の10分でエンドロール流れても「いや〜満足した〜ララランドだった〜!」って劇場を後にできるくらいの10分でした。

狂気をもってフルスイングする監督。でもとてもポップ!

前作「セッション」も好きだったワタリは、今作も好きでした。
賛否あるのはとっても分かるし、嫌いな人は嫌いだろうと思うのは、この監督のしつこさとフルスイングする感じゆえ仕方なしと思われます。

「嫌われようが全く構わないよ。とにかく僕はこれが好きで好きで好きで好きなんだ!」

そんなことを彼の映画を観て勝手にワタリは感じてます。

作品に狂気を感じずにはいられない。ただその狂気が、素晴らしいジャズ音楽のチカラと奇跡的に(いや、とても巧みに)コラボし、作品をとてもポップに仕上げている。

セッションよりも先にこの作品を執筆していたものの、当時無名だった監督に出資するスタジオがなく、それでも頑張りなんとかうまくいきそうになっても脚本の大幅な変更を求められ、断念。
出資されやすくリスクの少ないセッションを作り、330万ドルの制作費で5千万ドルの興行収入をあげることで製作会社から注目させるようにした。[ウィキペディア調べ]

この情熱と才能。そしてこのこだわり。良い。好き。

ララランドを観た後に感じたこと

ワタリも俳優業をやっていることから、エマ・ストーン演じるミアの「役者あるある」にかなり心揺さぶられました。特にミアの公演終了後のあのシーンは、切なさと同情と、「宣伝ちゃんとしたんか?」っていう苛立ちも入り心に残りました。
また役者は自分で自分をジャッジするべきでないということも感じました。どこで誰が観てるか分からない。でもやらないと誰にも見られない。ゼロ。やったかやってないか。そうだよね。

またライアン・ゴズリング演じるセブの「目的のための手段が目的になり、本末転倒になっていく」様にも共感。

ただ、今回は話の内容というより、監督の情熱に1番影響を受けました。

ふと、あの冒頭の10分を撮影してるときの状態ってどんなんだろう?と想像したんです。

自分が描きたかったことを、莫大なお金と人と才能を集めて、現実にする。

あの冒頭の10分を撮り終えた時、どんな状態だったんだろう?って想像したんです。

したらもう最高だったわけです。ワタリの脳内でね。実際は分からないけどね。

最高の瞬間だったんだろうと。生きてる!って。この世界は素晴らしい!って。

そんなことを想像したら

「なにやってんの?好きなことやらないとすぐに死が来ちゃうよ。好きなこと以外やる時間なんてどこにもないんだよ」

とチェゼル監督が言ってないけど、言われたような感じ。

La・La・Landは俗語で
◎恍惚で、心ここにあらず陶酔した状態。
◎ロサンゼルス周辺のことを差す言葉。「La」=「Los Angels」の愛称で、ハリウッドやビバリーヒルズなど、浮ついたイメージのある地名から連想されてこう呼ばれるようになった。
という意味らしいです。

ラ・ラ・ランド:夢の国
恍惚で陶酔する。愚かなほど盲目にならないと描けないほどの夢。周りから馬鹿にされるほどの大きな夢。でも陶酔しないと、その夢を描けない。陶酔して描ききる。そして、その夢を現実にするべく愚直に一つ一つやっていくこと。

誰にもラ・ラ・ランドはある。でも現実や心の色んなことがそれを見えづらくさせてり、忘れさせようとしてくる。「そんなの無理だ」とか「くだらない」とか「できなかったらどうする」とか。

恍惚で陶酔することは何も悪くない。タダだし。薬物もいらないし。むしろ健康的だし。

恥ずかしがらず、恐れず、ちょっとバカになってみよう。で、夢を描いてみよう。そして動き出そう。踊りだそう。歌いだそう。

ワタリにとって、そんなことを細胞に訴えかける映画であり、音楽でした。

はい、もうサントラがとんでもなく良いです。

聞いてなくても頭の中でずっと流れてしまって困るほど。

久しぶりに「また映画館でみたい」と思う映画。最高のライブを観に行く感じ。

予告動画とか載せようかと思ったけど、ワタリもほぼ情報なしで行って、それが良かった感じなので今回はやめときます。

セッションもまた観たくなったなー。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

即興遊戯者/インプロバイザー・ワタリ

即興エンターテイメント集団「ロクディム」共同主宰。 即興で演じ、歌い、踊る1人芝居ライブ「ヒトリワタリ」を3年半毎月開催。vol.41を経て全国展開中。 自身が主催する即興ワークショップ「ワタリーショップ」を都内で定期開催。他、日本中の大学や企業でも即興ワークショップを通して「今の自分に気づき、見て、大事にする」「他者と失敗を笑い飛ばしながら、喜びの中で関わる」即興体験を提供している。