【ロクディム企画】所持金0。パフォーマンスだけで日光(栃木)から浅草(東京)に帰ってこれるのか?即興遊戯者ワタリの三線旅〜後編〜

こんにちは。即興遊戯者・ワタリです。

このブログは前回の記事の後編です。

読まれてない方は以下の記事からどうぞ。

【ロクディム企画】所持金0。パフォーマンスだけで日光(栃木)から浅草(東京)に帰ってこれるのか?即興遊戯者ワタリの三線旅〜前篇〜

2016.09.16

天使?マダムとの出逢い

天使のようなおばさま達3名(以下、マダム1、2、3)と奇跡の出逢いをスーパーの前で果たし、「買い出しに行ってくるから待っててね」と言われ、なかば半信半疑のまま入り口で直立不動で待っているワタリ。

「家に泊まる?」と言われた時の幸福感もつかの間。

不安が襲ってきます。

もしおばさま達が買い出し中に

「そうは言ってもね」
「やっぱり恐くない?」
「このご時世だしね」

なんて話に一瞬でもなれば、もう、即終了!

「ごめんね〜やっぱり考えたんだけどちょっと旦那がね〜難しいかもしれない」
「あら?やだ〜冗談よ!ごめんね。頑張って!」

なんて言われる可能性だって全然ある。

そう言われた時に「あ、そうですよね〜へへへへへ」とするか、「いや、すいません!どうか!どうか!!!」と一瞬で土下座ポジション取るか?

ワタリにとってはおそらくこれが最後のチャンス!

どうする!?ワタリ!

なんて考えてたらおばさま達が出てきて

「お待たせ〜。さ、いきましょう。車に乗ってね」

。。。涙。

のちに、おばさま2が「スーパーでね、話してたのよ『だって悪い人には見えないじゃない』ってね」とワタリに教えてくれた時、家に1人だったら号泣してました。

霧降(きりふり)という地にたどり着く

車に乗ってお話させてもらって分かったこと。

  1. 車で向かっているところは霧降というところで、マダム1の家(実際の家はまた別にあって、そこに旦那さんはいて、今からいくところは宿泊所としても使っているという)がある。
  2. マダム2と3は姉妹で、それぞれ東京と神奈川から来ていてもうその家に何日も泊まっている。
  3. マダム1(63歳)、マダム2(73歳)、マダム3(69歳)という。皆、パワフル。皆、若い。年齢を超えた存在であるということが分かっていく。

話している時もずっとニコニコしていて「あ〜おかしい」「もうずっと笑ってるわね」「幸せねえ〜」というセリフがいっぱい出てくる。

ワタリはとにかくその暖かさに包まれ、この奇跡がいまだに信じられない感じで、さっきまで不安の中歩いていた町並みがあっという間に過ぎ去っていくのを感じておりました。

マダム1の娘さん登場。

家に着き車から降りると、犬の鳴き声。

家の窓から女性が顔を覗かせた。

マダム1「あ、娘よ」

娘さんは、ワタリを見て、じゃっかん「?」な顔をしている。

いや、そらそうだ。三線はもったままで、髪も変なちょんまげの男が母の車から出てきたら「?」になるよね。

そこでワタリの中で、不安が生まれる。

娘「え。。。誰?」
ワタリ「あ、私はですね」
娘「ヤなんだけど」
ワタリ「。。。え?」
娘「お母さん、アタシ、この人嫌なんだけど〜」

なんてことになったら、もうダメだ。さすがのマダム1も
「ごめんね〜娘が言うからね〜」なんてことになって、
この霧が多い霧降で1人放り出されてしまう。
霧の中、三線の音が響き、現れるちょんまげ。怖すぎる。

やばい。どうしよう。とにかく着替えたい。ポロとかポールスミスとかとにかく信頼がある(偏見)服に身を包みたい!髪も七三にしたい!でも服ない!髪も天パ!やばい!

恐怖に飲まれながら、家に入る。犬が吠える。2匹。とにかくワタリに向かって全力で吠えている。人生で1番人に安全と思われたい時に犬が二匹全力で吠える。

ワタリもワタリで

「あ〜鳴いてるね〜うんうん」

くらいしか言えない。ダメだ。コメント力ゼロだ。

仲良くなるんだ。触るんだ。噛まれたって良い。噛まれたってナウシカのように「大丈夫。怖くないうよ。だってワタリが1番怖がってるから!」なんて言ってやるんだ。

触ろうとするとより警戒レベルをあげて吠える。でもそこを何とか〜って感じで少し触れた。

娘「サランちゃん」
ワタリ「え?」
娘「この子サランちゃんって言います」
ワタリ「サランちゃんこんにちは〜(吠えられる)へへへ」
娘「で」

娘さんがワタリの前にきて「誰?」と聞いてきた。

いかん。妄想シュミレーションのとおりだ。このままいくと霧の中に。。。全力で説明するんだ!

ワタリ「ですよね!えっと、私は、、いまさっき皆様と逢いまして、、えっと、、」
娘「あ〜泊まるってことね?」
ワタリ「え?ん!あ!はい!そうなんです!」
娘「OK、OK。ビール飲む?」

ビールノム?

オーケーオーケービールノム?

ヒトゲノム?ゲルマニウム?

これがパニックというやつです。もう何語かも分からない。

自分が家から追い出されるかもしれない状況のときに「ビール飲む?」はもう言葉として認識できません。

しばらくして

ワタリ「え?ビール?」
娘「あ、お酒飲めない?」
ワタリ「、、いえ、飲めます」
娘「あ、じゃ、どうぞ(冷蔵庫からビールを出す)」
ワタリ「あ、でも、えっと」
娘「え?なに?いらない?飲みたくない?」
ワタリ「いや、、飲みたいです」
娘「じゃ、飲みなよ。はい」

と言って、缶ビールをワタリに手渡してくれました。

ワンちゃんもだんだん慣れてきて吠えることを止めました。

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アイルくんとサランちゃん

そこから「あれ?サランしか自己紹介してないじゃん(笑)」ということになり、皆で自己紹介。

マダム1は洋子さん。マダム2は宗子さん。マダム3は純子さん。そして娘さんは順子さんという。

しかも順子さん。ワタリより年上だという。。もう全員年齢という概念を超えている。

ワタリは最近名前を片仮名で「ワタリ」としたので

「ワタリです」と名乗ると「下の名前は?」となり「タケシです」「じゃあ、タケシね」とあっという間に「タケシ」となりました。

自宅でプチライブ

マダム3人がものすごい手際の良さで料理を作り、あっという間に素敵な晩餐が始まりました。その間も皆「美味しいわね〜」「はぁ〜おかしい」「幸せね〜」という暖かい言葉が空間を彩っておりました。

食事中、順子さんがおもむろにラジカセの音源をつけると

ルイ・アームストロングの”What a Wonderful World”

が流れ出しました。

霧の中、暖かい空間、美味しいビールと食事。What a Wonderful World。

「ご飯終わったらじゃあ、タケシくんのやつ見ようね」
「楽しみね〜」
「あ、じゃあ、あの人も呼んだら良いかも」
「じゃあ、あの人は?」
「いいわね〜連絡してみる」

マダム1や順子さんが電話をかけて人を呼ぶ。

少しして、近所の方たちが来る。

あっという間にライブ空間に。

ワタリはもう、恩を返すとかそんな感じじゃなく、とにかく全身全霊で我が身を差し出し楽しんでもらうだけ。もうそれだけ。

今回の経緯を話しして、紙にセリフを書いてもらい。

ミニライブがスタート!

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「面白かった!」
「あそこでやってもいいんじゃない?」
「三線ライブかと思ったらあなた弾けないのね!今度は練習しておいてね!」

など嬉しい感想をもらい、その後、懇親会。

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楽しい時間はあっという間に過ぎ、観に来てくれた皆様は帰られました。

ただ、観に来てくれた皆様は家を出るときにお金をもって出ていないため、「お金あげたいけどないわ〜ごめんね〜(笑)」という流れ。

ワタリはこんな素敵な空間と時間にもう感謝しかないわけですが、明日からどうするべ?また日光の駅でやる?いや、そもそもここからどうやって駅にいくべ?

なんていう不安もじょじょに来ていて、とにかく明日考えようなんて思っていたら、

しかもそのお金を封筒に入れて、その封筒には

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メッセージが。。

帰れる。
東京に帰れる。

完璧な日。
天国も地獄もあって、無関心も愛もあって。
もう感情がどうなっているのかさっぱり分かりません。
朝家を出る前と今とではもう違う人間みたいな。
たった1日でこんな気持ちが味わえるなんて。
寝る時はソファでなく布団を敷いてくれて。
布団の中に入ったら、外は豪雨。ものすごい音。

人生は、この世はやっぱりWhat a Wonderful World。

さらなる出逢い。

次の日のワタリ。

あの後、マダム1が「まだ時間ある?じゃあ、会わせたい人がいるからいきましょう」

といって、車を出してくれた。

チロリン村というところの村長に会わせてくれるというのだ。

本当にドラクエの世界に迷い込んだのかもしれない。

突然の来訪にも関わらず、村長はワタリの真正面に座って、ワタリの話に耳を傾けてくれました。

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この出会いからまた栃木日光にて新しい動きができそうですが、それはまた別の話!

台風が来てるからということで、マダム2もマダム3も予定よりも早いけど今日帰るという話になり、マダム1に駅まで送ってもらい

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マダム2、マダム3と一緒に電車にのって東京に戻りました。

電車の中もずっとお話できて楽しかったなあ。

そして、

ワタリ、日光〜浅草へ。無事帰ってまいりました〜!!

夜はロクディムが取材を受けているということで合流。
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最後に。

結果、たった一泊二日で帰ってこれた旅でしたが、ワタリにとって相当な財産になりました。
あるのは勇気、勇気と三線だけ。
お金や人間やこの世界に対する有り難さや嬉しさを今まで感じたことのないレベルで味わえた気がします。
やれて良かった。本当に。

その気持ちをもって、こないだ9月17日。ロクディム 第10回東京単独ライブ「、(てん)」を浅草東洋館にて臨みました。

なんとそこにマダム達が見に来てくるというサプライズも!!

こうやって縁が繋がって広がっていく。それが幸せってことだと感じました。

ライブ冒頭、大声でマダムが「タケシィ〜!!」と叫んでくれたこと、嬉しかった。

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おかげでライブは大盛り上がりでした。

本当に本当に

マダム達、順子さん、ありがとうございました!!!

今月最後のワタリのライブ

こんな幸せな経験をもとに今月最後はワタリの即興1人芝居ライブ「ヒトリワタリ vol.38」を開催します。

【ヒトリワタリ VOL.38】

日程 : 9/27(火)
OPEN/START : 1930/2000
料金 : 2000円(飲食持ち込み自由)
場所 : FLAT HOUSE
住所 : 東京都港区西麻布3-21-15
最寄り :
〔地下鉄〕
・日比谷線 「六本木駅」1C出口 徒歩5分
・大江戸線 「六本木駅」3出口 徒歩8分
・千代田線 「乃木坂駅」5出口 徒歩10分
・南北線 「麻布十番駅」4出口 徒歩15分〔バス〕
・都バス 都01系統(渋谷駅前⇔新橋駅前)「麻布十番」下車
・都バス 渋88系統(渋谷駅⇔新橋駅北口)「麻布十番」下車
※渋谷駅からお越しの場合は停留所から徒歩3分
※新橋駅からお越しの場合は停留所目の前※会場は脱靴スタイルです。スリッパをご用意しております。
※全席自由席です。ご来場先着順でお好きなお席をご利用いただけます。
※料金は当日精算(現金のみ)です。ご入場時に受付にてお支払い下さい。
ご予約は
info@watari-bouya.comまで。
《LIVE名、お名前、チケット枚数》を明記の上、送信ください。
よろしくお願いいたします〜っ。
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ほなー。

ABOUTこの記事をかいた人

即興遊戯者/インプロバイザー・ワタリ

即興エンターテイメント集団「ロクディム」共同主宰。 即興で演じ、歌い、踊る1人芝居ライブ「ヒトリワタリ」を3年半毎月開催。vol.41を経て全国展開中。 自身が主催する即興ワークショップ「ワタリーショップ」を都内で定期開催。他、日本中の大学や企業でも即興ワークショップを通して「今の自分に気づき、見て、大事にする」「他者と失敗を笑い飛ばしながら、喜びの中で関わる」即興体験を提供している。